(仮訳)韓国新産のLactarius属およびLactifluus属チチタケ類8種
Lee, H. et al., 2018. First Report of Eight Milkcap Species Belonging to Lactarius and Lactifluus in Korea. Mycobiology. Available at: https://doi.org/10.1080/12298093.2018.1454012 [Accessed December 20, 2018] 【R3-05781】2018/12/20投稿

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3行まとめ

韓国においてLactarius属およびLactifluus属菌の長期調査を実施した。
Lactarius atromarginatusなど8種を韓国新産種として報告した。
各種について記載文、生態写真、顕微鏡的形質のスケッチおよびSEM写真などを掲載した。

(韓国新産種)

Lactarius atromarginatus Verbeken & E. Horak
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【よく似た種との区別】
Lactarius cucurbitoides
韓国に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じPlinthogalus亜属クレードに含まれる)
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(韓国新産種)

Lactarius austrotorminosus H.T. Le & Verbeken
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【よく似た種との区別】
Lactarius torminosus(カラハツタケ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じLactarius亜属クレードに含まれる)
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(韓国新産種)

Lactarius kesiyae Verbeken & K.D. Hyde
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【よく似た種との区別】
Lactarius fulvissimus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じRussularia亜属クレードに含まれる)
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(韓国新産種)

Lactarius tabidus Fr.
ヒメチチモドキ
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【よく似た種との区別】
Lactarius subdulcis(ヒメチチタケ)
形態的に類似している(容易に混同されうる)
本種と異なりブナ属植物などを宿主とする
本種と異なり乳液が僅かに淡黄色に変色するのではなく変色性を欠く

(韓国新産種)

Lactarius vietus (Fr.) Fr.
コキハダチチタケ
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【よく似た種との区別】
Lactarius glyciosmus(ヤミイロタケ)
傘が帯灰褐色
襞が帯桃黄褐色
本種と異なり傘表面がゼラチン状でない
本種と異なり乳液が乾燥すると帯緑灰色になるのではなく変色しない
本種より担子胞子のサイズが小さい

(韓国新産種)

Lactifluus acicularis (Van de Putte & Verbeken) Van de Putte
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【よく似た種との区別】
Lactifluus volemus(チチタケ)
形態的に類似している(当初この種に誤同定された)
傘が帯赤褐色~褐色
担子胞子の装飾がほぼ完全な網目状
傘表皮の毛が非常に長い
本種より担子胞子のサイズがずっと大きい

(韓国新産種)

Lactifluus pilosus (Verbeken, H.T. Le & Lumyong) Verbeken
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【よく似た種との区別】
Lactifluus vellereus(ケシロハツ)
形態的に類似している(当初この種に誤同定された)
本種と異なり襞の間隔が疎ではなく中程度
本種と異なり乳液が乾燥すると淡黄色に変色するのではなく変色しない
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子の装飾が完全な網目をなすごく低い畝状
Lactifluus bertillonii(ブンサチチタケ)
本種と異なり襞の間隔が疎ではなく中程度
本種と異なり乳液が乾燥すると淡黄色に変色するのではなく変色しない
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子の装飾が不完全な網目状
Lactifluus subvellereus(ケシロハツモドキ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じLactariopsis亜属クレードに含まれる)
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(韓国新産種)

Lactifluus pinguis (Van de Putte & Verbeken) Van de Putte
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【よく似た種との区別】
Lactifluus volemus(チチタケ)
形態的に類似している(当初この種に誤同定された)
本種より担子胞子の装飾の丈が低い
本種より側厚壁シスチジアがずっと薄壁