2017年12月21日 (仮訳)サブサハラアフリカ産Fomitiporia属:形態および複数遺伝子に基づく系統解析によりギニア-コンゴ熱帯雨林産の3新種が支持された Amalfi, M., Yombiyeni, P. & Decock, C., 2010. Fomitiporia in sub-Saharan Africa: morphology and multigene phylogenetic analysis support three new species from the Guineo-Congolian rainforest. Mycologia. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/full/10.3852/09-083 [Accessed December 21, 2017]. 【R3-04686】2017/12/21投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ガボンからFomitiporia nobilissima、F. gabonensis、およびF. ivindoensisの3新種を記載した。 これらの新種は子実体が傘状で担子胞子が小型、剛毛を欠くことなどで特徴づけられ、傘の形態や孔口面の色などが互いに異なり、それぞれ分子系統解析で独自の系統を形成した。 サブサハラアフリカ産の本属菌6種の検索表を掲載し、新組み合わせF. apiahynaを提唱した。 Gabon, Prov Ogooué-Ivindo, Ipassa Makokou Biosphere Reserve (新種) Fomitiporia nobilissima Decock & Yombiyeni 語源…最も高貴な(子実体が大型で目立つことから) 【よく似た種との区別】 Fulvifomes fastuosus(センダンサルノコシカケ) アフリカ中部に分布する 子実体の形態がやや類似していることがある(本種の子実体が大型の場合) 本種と異なり胞子紋が白色ではなくさび褐色 本種と異なり担子胞子が無色ではなく褐色 Fulvifomes nilgheriensis アフリカ中部に分布する 子実体の形態がやや類似していることがある(本種の子実体が大型の場合) 本種と異なり胞子紋が白色ではなくさび褐色 本種と異なり担子胞子が無色ではなく褐色 Fomitiporia gabonensis ガボンに分布する 低地の熱帯雨林に分布する 子実体が傘状 ITS+nrLSU+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) 本種と異なり傘縁部が広く丸いのではなく薄く尖る ITS+nrLSU+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Gabon, Prov Ogooué-Ivindo, Ipassa Makokou Biosphere Reserve, research plots near the station, layon 1, on the way to the bai of Mekadje (新種) Fomitiporia gabonensis Amalfi & Decock 語源…ガボン産の 【よく似た種との区別】 Fomitiporia ivindoensis ガボンに分布する 熱帯雨林に生息する 子実体が傘状 担子胞子の形態が同一 剛毛を欠く ITS+nrLSU+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) 本種と異なり枯死したが立木あるいは切り株に付着したままの腐朽材ではなく倒れた硬い幹に生じる 本種と異なり傘が厚いのではなく典型的には薄い 本種と異なり傘が倒三角形ではなく扁平またはクッション形 本種と異なり孔口面が蜜色~淡コルク色ではなく褐色~暗褐色 本種より孔口のサイズが僅かに小さい ITS+nrLSU+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitiporia robusta(カシサルノコシカケ) サブサハラアフリカに分布する 本種と異なり汎世界的に分布する 本種と異なり傘表面に亀裂が生じる 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり子実層剛毛を有することがある ITS+nrLSU+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードCではなくBに含まれる) Fomitiporia nobilissima ガボンに分布する 低地の熱帯雨林に分布する 子実体が傘状 ITS+nrLSU+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) 本種と異なり傘縁部が薄く尖るのではなく広く丸い ITS+nrLSU+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Gabon, Prov Ogooué-Ivindo, Ipassa Makokou Biosphere Reserve (新種) Fomitiporia ivindoensis Decock, Amalfi & Yombiyeni 語源…イヴィンド産の 【よく似た種との区別】 Fomitiporia gabonensis ガボンに分布する 熱帯雨林に生息する 子実体が傘状 担子胞子の形態が同一 剛毛を欠く ITS+nrLSU+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) 本種と異なり倒れた硬い幹ではなく枯死したが立木あるいは切り株に付着したままの腐朽材に生じる 本種と異なり傘が典型的には薄いのではなく厚い 本種と異なり傘が扁平またはクッション形ではなく倒三角形 本種と異なり孔口面が褐色~暗褐色ではなく蜜色~淡コルク色 本種より孔口のサイズが僅かに大きい ITS+nrLSU+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitiporia apiahyna 傘が暗色 傘表面に溝を有する 担子胞子が小型 剛毛を欠く 本種と異なりガボンではなくタンザニア、ブラジル~パナマなどに分布する 本種と異なり低地の熱帯雨林ではなく高標高の森林に生息する 本種より孔口面がずっと濃色 本種より孔口のサイズが大きい 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+nrLSU+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードCではなくAに含まれる) Fomitiporia robusta(カシサルノコシカケ) サブサハラアフリカに分布する 本種と異なり汎世界的に分布する 本種と異なり傘表面に亀裂が生じる 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり子実層剛毛を有することがある ITS+nrLSU+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードCではなくBに含まれる) (新組み合わせ) Fomitiporia apiahyna (Speg.) Robledo, Decock & Rajchenberg 旧名:Phellinus apiahynus (Speg.) Rajchenb. & J.E. Wright (基礎異名はFomes apiahynus Speg.) 【よく似た種との区別】 Fomitiporia ivindoensis 傘が暗色 傘表面に溝を有する 担子胞子が小型 剛毛を欠く 本種と異なりタンザニア、ブラジル~パナマなどではなくガボンに分布する 本種と異なり高標高の森林ではなく低地の熱帯雨林に生息する 本種より孔口面がずっと淡色 本種より孔口のサイズが小さい 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS+nrLSU+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードAではなくCに含まれる)