(仮訳)Fomitiporia punctataおよびそのシノニムと推定されるアメリカ産の種:熱帯/亜熱帯地域産の種の分類および系統
Decock, C. et al., 2007. Fomitiporia punctata (Basidiomycota, Hymenochaetales) and its presumed taxonomic synonyms in America: taxonomy and phylogeny of some species from tropical/subtropical areas. Mycologia. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/15572536.2007.11832537 [Accessed July 16, 2020] 【R3-07506】2020/7/16投稿

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3行まとめ

キューバおよびその周辺地域を中心としたFomitiporia punctata複合種の調査を実施した。
本種の同種と考えられていたF. langloisiiなど3種を顕著な種と認めて再記載した。
また、分子系統解析の結果を基に新組み合わせF. tabaquilioを提唱した。

(その他掲載種)

Fomitiporia langloisii Murrill
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Fomitiporia robusta(カシサルノコシカケ)
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が常に背着生なのではなく真の傘状
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fomitiporia dryophila
同所的に分布する(米国)
同じコナラ属樹木に発生する
子実体が背着生
孔口面が通常淡褐色
孔口が小型
シスチジオールを有する
剛毛を欠く
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体縁部が段階的に硬化する
本種と異なり子実体が老成すると黒色になる
本種と異なり子実体表面に老成すると亀裂を生じる
本種より担子胞子の平均サイズが顕著に大きい
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fomitiporia punctata(ミヤマチャアナタケ)
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子の平均サイズが大きい
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fomitiporia maxonii
子実体が背着生
担子胞子が小型
剛毛を欠く
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より南方に分布する
本種と子実体の発達様式が異なる
本種ほど子実体がクッション状でない
本種より孔口面が濃色でほとんどの場合ココア色
本種より孔口のサイズが僅かに小さい
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fomitiporia sonorae
北米に分布する
子実体が背着生
本種と子実層剛毛の形状が異なる
Fomitiporia texana
北米に分布する
本種と異なり子実体が通常または時に傘状
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と子実層剛毛の形態が異なる

(その他掲載種)

Fomitiporia dryophila Murrill
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【よく似た種との区別】
Fomitiporia langloisii
同所的に分布する(米国)
同じコナラ属樹木に発生する
子実体が背着生
孔口面が通常淡褐色
孔口が小型
シスチジオールを有する
剛毛を欠く
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体縁部が段階的に硬化するという特徴を欠く
本種と異なり子実体が老成すると黒色になるという特徴を欠く
本種と異なり子実体表面に老成すると亀裂を生じるという特徴を欠く
本種より担子胞子の平均サイズが顕著に小さい
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fomitiporia punctata(ミヤマチャアナタケ)
子実体が幼時識別困難なほど類似している
担子胞子の形態が同一に見える
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体縁部が帯黒色でない
本種より孔口面が濃色
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fomitiporia robusta(カシサルノコシカケ)
担子胞子の形態が同一に見える
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fomitiporia sonorae
北米に分布する
子実体が背着生
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と子実層剛毛の形状が異なる
Fomitiporia texana
北米に分布する
担子胞子のサイズの範囲が重なる
本種と異なり子実体が通常または時に傘状
本種と子実層剛毛の形態が異なる
Fomitiporia maxonii
子実体が背着生
剛毛を欠く
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より南方に分布する
本種と異なり子実体が帯黒色でない
本種と異なり子実体が偽傘状でない
本種より孔口面が濃色でほとんどの場合ココア色
本種より担子胞子の平均サイズが小さい
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Fomitiporia maxonii Murrill
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Fomitiporia langloisii
子実体が背着生
担子胞子が小型
剛毛を欠く
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より北方に分布する
本種と子実体の発達様式が異なる
本種より子実体がクッション状
本種より孔口面が淡色でほとんどの場合ココア色という特徴を欠く
本種より孔口のサイズが僅かに大きい
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fomitiporia punctata(ミヤマチャアナタケ)
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子の平均サイズが顕著に大きい
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fomitiporia dryophila
子実体が背着生
剛毛を欠く
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より北方に分布する
本種と異なり子実体が帯黒色
本種と異なり子実体が偽傘状
本種より孔口面が淡色でほとんどの場合ココア色という特徴を欠く
本種より担子胞子の平均サイズが大きい
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phellinus apiahynus
子実層剛毛を欠く
本種と異なり子実体が傘状
Phellinus spinescens
本種と異なりタケに生じる
本種と異なり子実層剛毛を有する
Phellinus uncinatus
本種と異なりタケに生じる
本種と異なり子実層剛毛を有する

(新組み合わせ)

Fomitiporia tabaquilio (Urcelay, Robledo & Rajchenb.) Decock & Robledo
旧名:Phellinus tabaquilio Urcelay, Robledo & Rajchenb.
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【よく似た種との区別】
Fomitiporia punctata(ミヤマチャアナタケ)
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体がクッション状で縁部に偽傘を生じるという特徴を欠く
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される