(仮訳)分子データを用いて明らかになったクロモブラストミコーシスの新規病原菌、新種Fonsecaea nubica
Najafzadeh, MJ. et al., 2010. Fonsecaea nubica sp. nov, a new agent of human chromoblastomycosis revealed using molecular data. Medical Mycology. …. Available at: http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.3109/13693780903503081 [Accessed July 25, 2015].
【R3-02040】2015/07/25投稿

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3行まとめ

分子系統解析およびAFLP分析により明らかになったFonsecaea属のクレードを基にF. nubicaを新種記載した。
Fonsecaea属3種のうち本新種およびF. pedrosoiがクロモブラストミコーシスを引き起こすのに対し、F. monophoraが全身性感染を引き起こすことを指摘した。
F. pedrosoiがほとんど中南米から報告されてきたのに対して、F. nubicaおよびF. monophoraは主に中国から報告され、地理的分布のパターンにも差異が認められた。
West Cameroon

(新種)

Fonsecaea nubica Najafzadeh, Sun, Vicente, Gerrits van den Ende & de Hoog
語源…ヌビアの(病変が鈍色であることから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Fonsecaea pedrosoi
ブラジルに分布する
ヒトに対する病原性が知られている
クロモブラストミコーシスの原因菌である
温度適性に差異を認めない
ITS、cdc42oct1tub1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりメキシコ、ベネズエラなどにも分布し、ほとんどが中南米から報告されている
本種と異なり中国における分布が知られていない
本種と異なり土壌や材、ガゼルなどから分離されている
本種と病理および病原力が異なる
ITS、cdc42oct1tub1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
AFLP分析のプロファイルが異なる
Fonsecaea monophora
ブラジルおよび中国に分布する
ヒトに対する病原性が知られている
クロモブラストミコーシスの原因菌である
温度適性に差異を認めない
ITS、cdc42oct1tub1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国にも分布する
本種と異なり土壌や植物などから分離されている
本種と病理および病原力が異なる
本種と異なり脳、胆嚢、頸部リンパ節などにも感染する
ITS、cdc42oct1tub1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
AFLP分析のプロファイルが異なる