(仮訳)小刺状の担子胞子を有する東アジア産Aleurodiscus属4新種
Wu, S-H. et al., 2019. Four new East Asian species of Aleurodiscus with echinulate basidiospores. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/34066/ [Accessed May 22, 2019] 【R3-06241】2019/5/22投稿

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3行まとめ

Aleurodiscus alpinusA. pinicolaA. senticosus、およびA. sichuanensisの4新種を記載した。
これらの新種はそれぞれ雲南省のツツジ、台湾および雲南省のマツ、台湾の被子植物、四川省・雲南省の被子植物に発生していた。
これらの新種は形態学的にも系統学的にも広義Aleurodiscus属から分けられた属に一致しなかった。
中国雲南省シャングリラ市普達措国家公園碧塔海

(新種)

Aleurodiscus alpinus Sheng H. Wu
語源…高山の
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【よく似た種との区別】
Aleurodiscus cupulatus
子実体が盤状
担子胞子表面が小刺状
グレオシスチジアの形態が類似している
すりこぎ状糸状体を欠く
糸状体が分枝するか分枝しない
菌糸にクランプを有する
本種と異なり中国ではなく米国などに分布する
本種と異なりツツジ属ではなくトガサワラ属植物などを宿主とする
本種より担子胞子の幅がずっと広い
Aleurodiscus sichuanensis
中国に分布する
菌糸にクランプを有する
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりツツジ属などではなくコナラ属植物を宿主とする
本種と異なりすりこぎ状糸状体を欠く
本種と異なり生殖菌糸にクランプを欠く
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国雲南省麗江市昆明植物園高山ワークステーション

(新種)

Aleurodiscus pinicola Sheng H. Wu
語源…マツに生息する
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【よく似た種との区別】
Acanthobasidium penicillatus
担子器の側面に突起を有する
担子胞子が針状
グレオシスチジアが数珠状
すりこぎ状糸状体の頂部に刺を有する
樹枝状糸状体を有する
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり菌糸にクランプを有する
Aleurodiscus oakesii(サカズキコウヤクタケ)
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりマツではなく落葉樹を宿主とする
本種より担子胞子のサイズが小さい
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
台湾新北市烏来区

(新種)

Aleurodiscus senticosus Sheng H. Wu
語源…いばらの(担子器およびシスチジアの表面性状から)
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【よく似た種との区別】
Xylobolus spp.
形態的に類似している
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり材に白色孔腐れを引き起こす
本種と異なり担子胞子表面が平滑
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Acanthofungus spp.
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり材に白色孔腐れを引き起こす
本種と異なり担子胞子表面が平滑
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国四川省臥龍山鄧生

(新種)

Aleurodiscus sichuanensis Sheng H. Wu
語源…四川産の
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【よく似た種との区別】
Aleurodiscus oakesii(サカズキコウヤクタケ)
グレオシスチジアに時に突起を有する
すりこぎ状糸状体を有する
生殖菌糸にクランプを欠く
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい
本種と異なり担子胞子が「D」形~広楕円形ではなく卵状楕円形
本種と異なりすりこぎ状糸状体の突起がかなり小型なのではなく鹿の角状
本種と異なり生殖菌糸に稀にクランプを有することがある
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aleurodiscus alpinus
中国に分布する
菌糸にクランプを有する
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりコナラ属などではなくツツジ属植物を宿主とする
本種と異なりすりこぎ状糸状体を有する
本種と異なり生殖菌糸にクランプを有する
nrLSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される