2021年10月17日 (仮訳)パナマ西部の熱帯山地林に産したRussula属Roseinae亜節の4新種 Manz, C. et al., 2021. Four new species of Russula subsection Roseinae from tropical montane forests in western Panama. PLOS ONE. Available at: https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0257616 [Accessed October 17, 2021] 【R3-08880】2021/10/17投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ パナマ西部の熱帯雨林において22標本を採集し、Russula cornicolorなど4新種を記載した。 そのうち2種はOreomunnea属、他の2種はコナラ属樹木と関係を持っていた。 アメリカ大陸産Roseinae亜節の検索表を作成した。 Panama, Chiriquí, Reserva Forestal Fortuna (新種) Russula cornicolor Manz & F. Hampe 語源…ミズキ属の色の(傘と柄の色がその果実に似ていることから) 【よく似た種との区別】 Russula cardinalis 襞がグアヤク陰性 柄表面がグアヤク陰性 傘上皮層の傘中心部付近が毛状被 傘表皮菌糸の次端細胞が主に分枝する ITS+rpb1+rpb2+tef1+mcm7に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパナマではなく米国などに分布する 本種と異なり側シスチジアが薄壁ではなく厚壁 本種より傘縁部周辺の菌糸の末端細胞のQ値が大きい 本種より傘縁部付近の”primordial hyphae”の末端細胞平均幅が広い ITS+rpb1+rpb2+tef1+mcm7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Panama, Chiriquí, Boquete, Jaramillo Arriba, El Musgo (新種) Russula cynorhodon Manz & F. Hampe 語源…ローズヒップの(傘の色が幼時似ることから) 【よく似た種との区別】 Russula mexicana 形態的に類似している(当初この種に誤同定されていた) 傘が赤色系 本種と異なりパナマではなくメキシコなどに分布する 本種と異なり味が温和でのちに僅かにスパイシーなのではなく辛味がある Russula zephyrovelutipes パナマに分布する 襞がグアヤク陽性 柄表面がグアヤク陰性 傘上表皮が毛状被 ITS+rpb1+rpb2+tef1+mcm7に基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子が短い 本種ほど担子胞子の装飾が顕著でない 本種より担子胞子の装飾の丈が低い ITS+rpb1+rpb2+tef1+mcm7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Panama, Chiriquí, Reserva Forestal Fortuna (新種) Russula oreomunneae Manz, F. Hampe & Corrales 語源…Oreomunnea属の 【よく似た種との区別】 Russula cordata 襞がグアヤク陽性 柄表面がグアヤク陰性 傘上表皮の菌糸が傘中心部付近で膨大し短細胞被をなす ITS+rpb1+rpb2+tef1+mcm7に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパナマではなく米国などに分布する 本種と異なり傘表皮の傘中心部付近において末端細胞が浅裂状である ITS+rpb1+rpb2+tef1+mcm7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula rubellipes 傘上表皮の菌糸が傘中心部付近で膨大し短細胞被をなす 傘表皮の傘中心部付近において末端細胞が浅裂しない ITS+rpb1+rpb2+tef1+mcm7に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパナマではなく米国などに分布する 本種より担子胞子の疣状装飾が互いに離れている 本種より担子胞子の疣状装飾がより大きい 本種と異なり側シスチジアを欠くか非常に稀なのではなく豊富に有する 本種より傘縁部付近の菌糸の末端細胞が長い 本種と異なり傘下表皮の”primordial hyphae”が主に2-4細胞ではなく主に1-2細胞からなる ITS+rpb1+rpb2+tef1+mcm7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Panama, Chiriquí, Boquete, Jaramillo Arriba, El Musgo (新種) Russula zephyrovelutipes Manz & F. Hampe 語源…西風のFlammulina velutipes(分布域と肉眼的形態の類似性から) 【よく似た種との区別】 Russula pseudopeckii 襞がグアヤク陽性 柄表面がグアヤク陰性 傘上表皮が毛状被 傘表皮菌糸の次端細胞がほとんどの場合分枝する ITS+rpb1+rpb2+tef1+mcm7に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパナマではなく米国などに分布する 本種と異なり傘縁部付近の”primordial hyphae”が1-2細胞ではなく2-3細胞からなる ITS+rpb1+rpb2+tef1+mcm7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula rheubarbarina 柄表面がグアヤク陽性 傘上表皮が毛状被 ITS+rpb1+rpb2+tef1+mcm7に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパナマではなく米国などに分布する 本種と異なり襞がグアヤク陽性ではなく陰性 本種と異なり傘表皮菌糸の次端細胞がほとんどの場合分枝するのではなく分枝しない ITS+rpb1+rpb2+tef1+mcm7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula cynorhodon パナマに分布する 襞がグアヤク陽性 柄表面がグアヤク陰性 傘上表皮が毛状被 ITS+rpb1+rpb2+tef1+mcm7に基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子が長い 本種より担子胞子の装飾が顕著である 本種より担子胞子の装飾の丈が高い ITS+rpb1+rpb2+tef1+mcm7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される