2017年8月16日 (仮訳)ヤマモガシ科の病原菌 Crous, PW. et al., 2011. Fungal pathogens of Proteaceae. Persoonia. Available at: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3251321/ [Accessed August 16, 2017]. 【R3-04305】2017/08/16投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 南アフリカなどにおいてヤマモガシ科植物の病原菌を調査し、複数の新属および新種を記載した。 新属新種としてProtea属植物を宿主とするGordonomyces mucovaginatus、Pseudopassalora gouriqua、およびXenoconiothyrium catenataを記載した。 その他、Leucospermum属植物を宿主とするAureobasidium leucospermiなど9新種を記載した。 South Africa, Western Cape Province, Stellenbosch, J.S. Marais Garden (新種) Aureobasidium leucospermi Crous 語源…Leucospermum属の 【よく似た種との区別】 Aureobasidium proteae 南アフリカに分布する 同じヤマモガシ科植物を宿主とする 葉の病斑が非常に類似している nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりLeucospermum属植物のみが宿主として知られているという特徴を欠く 本種より分生子のサイズが小さい nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Aureobasidium proteae (Joanne E. Taylor & Crous) Joanne E. Taylor & Crous 旧名:Kabatiella proteae Joanne E. Taylor & Crous 【よく似た種との区別】 Aureobasidium leucospermi 南アフリカに分布する 同じヤマモガシ科植物を宿主とする 葉の病斑が非常に類似している nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりLeucospermum属植物のみが宿主として知られている 本種より分生子のサイズが大きい nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Brunneosphaerella jonkershoekensis (Marinc., M.J. Wingf. & Crous) Crous 【よく似た種との区別】 Brunneosphaerella protearum 同じヤマモガシ科植物を宿主とする 形態的に類似している(誤同定されてきた) ITS+EF1-α+キチンシンターゼ、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢胞子のサイズがずっと小さい ITS+EF1-α+キチンシンターゼに基づく分子系統解析で明瞭に区別される South Africa, Western Cape Province, Jonkershoek Nature Reserve (新種) Brunneosphaerella nitidae Crous 語源…Protea nitidaの 【よく似た種との区別】 Brunneosphaerella protearum 同じヤマモガシ科植物を宿主とする ITS+EF1-α+キチンシンターゼ、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢胞子の平均長が短い 本種より子嚢胞子の平均幅が広い ITS+EF1-α+キチンシンターゼに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Kirstenbosch Botanical Garden (その他掲載種) Brunneosphaerella protearum (Syd. & P. Syd.) Crous ※本種のエピタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Brunneosphaerella jonkershoekensis 同じヤマモガシ科植物を宿主とする 形態的に類似している(誤同定されてきた) ITS+EF1-α+キチンシンターゼ、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢胞子のサイズがずっと大きい ITS+EF1-α+キチンシンターゼに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Brunneosphaerella nitidae 同じヤマモガシ科植物を宿主とする ITS+EF1-α+キチンシンターゼ、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢胞子の平均長が長い 本種より子嚢胞子の平均幅が狭い ITS+EF1-α+キチンシンターゼに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Coniothyrium nitidae Crous & Denman (新組み合わせ) Curreya grandicipis (Joanne E. Taylor & Crous) Joanne E. Taylor & Crous 旧名:Coniothyrium grandicipis Joanne E. Taylor & Crous (新組み合わせ) Microsphaeropsis proteae (Crous & Denman) Crous & Denman 旧名:Coniothyrium proteae Crous & Denman Australia, New South Wales, the Blue Mountains Botanic Gardens, Mount Tomah (新種) Diaporthe leucospermi Crous & Summerell 語源…Leucospermum属の (その他掲載種) Diplodina microsperma (Johnst.) B. Sutton South Africa, Western Cape Province, Hermanus, Fernkloof Nature Reserve (新種) Fusicladium proteae Crous 語源…Protea属の 【よく似た種との区別】 Venturia fraxini nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 Zimbabwe, Harare, Aveley Farm (新種) Pestalotiopsis protearum Crous & L. Swart 語源…Protea属の 【よく似た種との区別】 Pestalotiopsis montellicoides 本種より分生子のサイズが大きい Pestalosphaeria leucospermi 分生子のサイズが類似している 本種より分生子形成細胞が円筒形に近い 本種と異なり分生子の中ほどの細胞が同色 South Africa, Western Cape Province, Stellenbosch, Elsenburg Farm (新種) Pyrenophora leucospermi Crous & L. Swart 語源…Leucospermum属の 【よく似た種との区別】 Drechslera dematoidea 同じヤマモガシ科植物を宿主とする 本種と異なり分生子の隔壁数が3-4(-7)でない Drechslera biseptata 同じヤマモガシ科植物を宿主とする 本種と異なり分生子の隔壁数が3-4(-7)でない South Africa, Western Cape Province, Stellenbosch, J.S. Marais Botanical Garden (新種) Ramularia stellenboschensis Crous 語源…ステレンボッシュ産の 【よく似た種との区別】 Ramularia proteae 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり分生子が類円筒形でない Ramularia vizellae 南アフリカに分布する 同じヤマモガシ科植物を宿主とする 本種より分生子のサイズが小さい South Africa, Western Cape Province, Hermanus, Fernkloof Nature Reserve (新種) Ramularia vizellae Crous 語源…Vizella属の(この菌による病変の二次定着者として分離された可能性があることから) 【よく似た種との区別】 Ramularia pratensis 本種と異なりタデ科植物などを宿主とする 本種より分生子のサイズがやや大きい 本種と異なり分生子が楕円形または倒棍棒形~類円筒形ではなく楕円状卵形または類円筒状紡錘形 ITS領域の塩基配列が異なる(564/583塩基[97%]一致、6/583塩基[1%]のギャップ) Ramularia proteae 同じヤマモガシ科植物を宿主とする 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり分生子が楕円形または倒棍棒形~類円筒形ではなく類円筒状紡錘形 Ramularia stellenboschensis 南アフリカに分布する 同じヤマモガシ科植物を宿主とする 本種より分生子のサイズが大きい South Africa, Western Cape Province, Stellenbosch, J.S. Marais Garden (新種) Teratosphaeria capensis Crous 語源…ケープ産の 【よく似た種との区別】 Teratosphaeria bellula 本種と子嚢胞子が子嚢内部で褐色を帯びるかどうかが異なる 本種と異なり子嚢胞子がゼラチン質の鞘に包まれる KwaZulu-Natal, Drakensberg Mountains (その他掲載種) Coccomyces proteae Marincowitz, M.J. Wingf. & Crous ※本種のエピタイプ標本を指定した。 South Africa, Western Cape Province, Gordon’s Bay (新種) Gordonomyces mucovaginatus Crous & Marinc. 語源…(属名)ゴードン(ズ・ベイ)+菌/(種小名)粘液質の鞘の(分生子の鞘から) 【よく似た種との区別】 Fusculina eucalypti nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Leptosphaerulina australis McAlpine ※ヤマモガシ科植物を本種の新宿主として報告した。 South Africa, Western Cape Province, Mossel Bay, Gouriqua, Rein’s Coastal Nature Reserve (新種) Pseudopassalora gouriqua Crous 語源…(属名)偽のPassalora属/(種小名)ゴーリクワの 【よく似た種との区別】 Retroconis spp. 本種と異なり分生子を単生する Fusicladium spp. 本種と異なり分生子形成部位がやや厚いという特徴を欠く 本種と異なり菌糸が無色という特徴を欠く 本種と系統的に異なる Passalora spp. 分生子形成部位がやや厚い 本種と異なり分生子形成細胞が無色という特徴を欠く 本種と異なり分生子が成熟すると疣状になるという特徴を欠く 本種と異なり菌糸が無色という特徴を欠く Heleiosa barbatula nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される South Africa, Western Cape Province, Helderberg Nature Reserve (新種) Xenoconiothyrium catenata Crous & Marinc. 語源…(属名)異なるConiothyrium属(幼時の形態が異なることから)/(種小名)鎖生の 【よく似た種との区別】 Xenophacidiella pseudocatenata nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 Phaeothecoidea melaleuca nrLSUに基づく分子系統解析で近縁