(仮訳)極東ロシアの菌類 (3):沿海地方に産したロシア新産のテングタケ属菌
Malysheva, EF., Kiyashko, AA. & Kovalenko, AE., 2014. Fungi of the Russian Far East. 3. Species of Amanita (Basidiomycota) new to Russia from the Primorye Territory. Novosti Sistematiki Nizshikh Rastenii. Available at: http://www.binran.ru/files/journals/NSNR/2014_48/NSNR_2014_48_Malysheva_et_al.pdf [Accessed May 12, 2017].
【R3-04015】2017/05/12投稿

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3行まとめ

ロシア、沿海地方からAmanita pallidoroseaA. longistriataA. farinosaの3種をロシア新産種として報告した。
調査地域におけるテングタケ属菌の多様性が、従来報告されていたよりもずっと高いことが示された。
採集した標本からITS領域の塩基配列を決定し、日本、韓国、中国産の標本由来の配列と比較して同種であることを確かめた。

(ロシア新産種)

Amanita farinosa Schwein.
ヒメコナカブリツルタケ
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【よく似た種との区別】
Amanita obsita
子実体のサイズが類似している
傘表面が粉状
本種と異なり傘が淡色
本種より担子胞子のサイズが小さい
Amanita nehuta
子実体のサイズが類似している
傘表面が粉状
本種と異なりニュージーランドにおける分布が知られている
本種より子実体のサイズが大きい
本種より子実体がしっかりとしている
本種と異なり傘縁部が垂れ下がる
本種と異なり柄の基部が顕著な塊茎状
Amanita subvaginata
子実体のサイズが類似している
傘表面が粉状
本種と異なりオーストラリアにおける分布が知られている
本種と傘の色が異なる
本種と異なり柄の基部が塊茎状
本種と異なりつぼに縁取りを有する
本種と異なり担子胞子が球形

(ロシア新産種)

Amanita longistriata S. Imai
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【よく似た種との区別】
Amanita incarnatifolia
傘縁部に条線を有する
襞が桃色
本種より傘縁部の条線が短い
本種より担子胞子の幅が狭い
Amanita roseolamellata(バライロツルタケ)
同じCaesareae節に含まれる
襞が桃色
本種と異なりオーストラリアなどに分布する
本種より担子胞子の幅が顕著に狭い

(ロシア新産種)

Amanita pallidorosea P. Zhang & Zhu L. Yang
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【よく似た種との区別】
Amanita virosa(ドクツルタケ)
コナラ属植物の林に発生する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
子実体が大型
子実体が類白色
本種より担子器が長い
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より担子胞子が楕円形に近い
本種とつばの構造が異なる
Amanita subjunquillea var. alba
中国に分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
子実体が大型
子実体が類白色
本種と異なり傘がばら色を帯びることがない
本種と異なり子実体がKOHで顕著に黄変する
Amanita oberwinklerana(ニオイドクツルタケ)
形態的に類似している(混同のおそれがある)
子実体が大型
子実体が類白色
本種と異なり傘表面に被膜の名残を伴う
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が楕円形
Amanita bisporigera
形態的に類似している(混同のおそれがある)
子実体が大型
子実体が類白色
本種と異なり北米のみにおける分布が知られている
本種と異なり担子器が主に2胞子性
本種より担子胞子のサイズが大きい
Amanita ocreata
形態的に類似している(混同のおそれがある)
子実体が大型
子実体が類白色
本種と異なり北米のみにおける分布が知られている
本種と異なり子実体がKOHで黄変する
本種より担子胞子のサイズが大きい