(仮訳)南アフリカにおいて実腐れを起こしたパイナップルから見出されたGibberella fujikuroi種複合体の新種Fusarium ananatum
Jacobs, A. et al., 2010. Fusarium ananatum sp. nov. in the Gibberella fujikuroi species complex from pineapples with fruit rot in South Africa. Fungal biology. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1878614610000607 [Accessed September 7, 2014].
【R3-01078】2014/09/08投稿

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3行まとめ

南アフリカにおいてパイナップルの果実腐敗病害に関連するFusarium属菌を再検討し、Fusarium ananatumとして新種記載した。
EF1-α、ヒストンH3、β-チューブリンの各遺伝子に基づく分子系統解析で、本種はブラジル産F. guttiformeと異なる系統を形成した。
F. ananatumF. guttiformeと異なり、コロニーの中央部に気生菌糸が集中することで特徴づけられた。
South Africa, Hluhluwe, Kwazulu Natal

(新種)

Fusarium ananatum A. Jacobs, Marasas & van Wyk
語源…アナナス属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Fusarium guttiforme
パイナップルを宿主とする
果実の腐敗を起こし、病徴が類似している
EF1-α、β-チューブリン、ヒストンH3の各遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり南アフリカではなくブラジルに分布する
本種と異なり罹病果実表面に特徴的なV形の病斑が生じない
本種と異なり罹病果実に”gum”の滲出を認める
本種と異なり気生菌糸上の分生子柄が直立せず顕著に平伏する
本種と異なりPDA培地でのコロニーの色がサフラン色ではなく暗紫色(ただし本種でも古いコロニーの中央部が暗紫色を帯びることはある)
本種と異なりSNA培地で気生菌糸がコロニー中央部に集中せず一様に分布する
本種と異なりコロニーに同心円状の環紋を欠く
EF1-α、β-チューブリン、ヒストンH3の各遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される