(仮訳)F. fujikuroi複合種に属するフィリピンのキャベンディッシュバナナのフザリウム萎凋病病原菌の新種、Fusarium mindanaoense
Nozawa, S. et al., 2023. Fusarium mindanaoense sp. nov., a New Fusarium Wilt Pathogen of Cavendish Banana from the Philippines Belonging to the F. fujikuroi Species Complex. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/9/4/443 [Accessed April 8, 2023] 【R3-10492】2023/4/8投稿

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3行まとめ

フィリピンにおいてキャベンディッシュバナナから分離された菌を検討し、Fusarium mindanaoenseとして新種記載した。
本種はF. fujikuroi複合種に属し、病原性関連のSIX遺伝子の中でSIX6遺伝子のみを有していた。
病原性試験により本種が宿主の萎凋病(パナマ病)の病原菌であることが示されたが、これはF. oxysporum複合種以外の本属菌として初の報告となった。
Mindanao, Philippines

(新種)

Fusarium mindanaoense Nozawa & Watanabe
語源…ミンダナオ産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Fusarium annulatum
同じFusarium fujikuroi複合種に含まれる
tef1α+tub2+cmdA+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種よりスポロドキア分生子の幅が狭い
本種と異なりスポロドキア分生子が僅かに屈曲するのではなく”menidiform”または環状
本種と異なりスポロドキア分生子の隔壁数が3-5ではなく3-6
tef1α+tub2+cmdA+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fusarium concentricum
同じFusarium fujikuroi複合種に含まれる
スポロドキア分生子のサイズの範囲が重なる
スポロドキア分生子が僅かに屈曲する
スポロドキア分生子の隔壁数が3-5
tef1α+tub2+cmdA+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
tef1α+tub2+cmdA+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fusarium mangiferae
同じFusarium fujikuroi複合種に含まれる
スポロドキア分生子のサイズの範囲が重なる
スポロドキア分生子が僅かに屈曲する
スポロドキア分生子の隔壁数が3-5
tef1α+tub2+cmdA+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
tef1α+tub2+cmdA+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fusarium sacchari
同じFusarium fujikuroi複合種に含まれる
スポロドキア分生子が僅かに屈曲する
tef1α+tub2+cmdA+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種よりスポロドキア分生子が短い
本種と異なりスポロドキア分生子の隔壁数が3-5ではなく1-5
tef1α+tub2+cmdA+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される