2019年7月7日 (仮訳)ヒト呼吸器試料から分離された潜在的病原菌の新種、Fusarium volatile Al-Hatmi, AMS. et al., 2019. Fusarium volatile, a new potential pathogen from a human respiratory sample. Fungal Systematics and Evolution. Available at: https://www.ingentaconnect.com/content/wfbi/fuse/pre-prints/content-d9_fuse_vol4_art9 [Accessed July 7, 2019] 【R3-06379】2019/7/7投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 仏領ギアナ在住の22歳女性の気管支肺胞洗浄液から分離された菌を検討し、Fusarium volatileとして新種記載した。 本種は分子系統解析でF. fujikuroi複合種のアフリカクレードに含まれた。 本種は抗真菌薬感受性試験ではエキノキャンディンなどに耐性を示した一方、アムホテリシンBなどに対するMICは低値であった。 French Guiana, Cayenne (新種) Fusarium volatile Al-Hatmi, Sand.-Den., S.A. Ahmed & de Hoog 語源…飛ぶ(ヒトの患者に空気感染したと推測されることから) 【よく似た種との区別】 Fusarium coicis 同じFusarium fujikuroi複合種に含まれる モノフィアライドを有する 小分生子が卵形~棍棒形 小分生子の隔壁数が最大3 厚壁胞子を欠く cmdA+rpb2+tef1+tub、cmdA、rpb2、tef1、tubに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり仏領ギアナおよびナイジェリアではなくオーストラリアなどに分布する 本種と異なりヒトの臨床検体から分離されたことがない 本種と異なりジュズダマ属植物のみから分離される 本種より大分生子がずっと長い 本種と異なり大分生子が屈曲状ではなくほとんど直線状 本種と異なり大分生子の隔壁数が0-3ではなく4-10 cmdA+rpb2+tef1+tub、cmdA、rpb2、tef1、tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fusarium verticillioides 同じFusarium fujikuroi複合種に含まれる ヒトの臨床検体から分離されることがある モノフィアライドを有する 小分生子が卵形~棍棒形 厚壁胞子を欠く cmdA+rpb2+tef1+tub、cmdA、rpb2、tef1、tubに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり仏領ギアナおよびナイジェリアではなくドイツ、スウェーデンなどに分布する 本種と異なりトウモロコシから分離されている 本種と異なり稀にポリフィアライドを有するのではなくモノフィアライドのみを有する 本種と異なり小分生子が偽頭状をなすことがあるのではなく鎖生のみ 本種と異なり小分生子の隔壁数が最大3ではなく0 cmdA+rpb2+tef1+tub、cmdA、rpb2、tef1、tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fusarium proliferatum 同じFusarium fujikuroi複合種に含まれる ヒトの臨床検体から分離されることがある モノフィアライドおよびポリフィアライドを有する 小分生子が偽頭状をなすか鎖生する 小分生子が倒卵状~棍棒形 厚壁胞子を欠く 本種と異なり大分生子が緩やかに屈曲するのではなく直線状またはほとんど直線状 本種と異なり大分生子の隔壁数が0-3ではなく3-5 本種と異なり小分生子が楕円形~円筒形ではなく洋梨形 本種と異なり小分生子の隔壁数が0-2(-3)ではなく0 Fusarium fujikuroi 同じFusarium fujikuroi複合種に含まれる ヒトの臨床検体から分離されることがある モノフィアライドおよびポリフィアライドを有する 小分生子が偽頭状をなすか鎖生する 小分生子が倒卵状~棍棒形 厚壁胞子を欠く 本種と異なりスポロドキアが橙色 本種と異なり大分生子の隔壁数が0-3ではなく最大5 本種と異なり小分生子が楕円形~円筒形ではなく洋梨形 Fusarium nygamai 同じFusarium fujikuroi複合種に含まれる ヒトの臨床検体から分離されることがある モノフィアライドおよびポリフィアライドを有する 小分生子が偽頭状をなすか鎖生する 小分生子が倒卵状~棍棒形 本種と異なり仏領ギアナおよびナイジェリアではなくオーストラリア、エジプトなどに分布する 本種と異なりモロコシ属植物の根から分離されている 本種と異なりスポロドキアが橙色 本種と異なり大分生子の隔壁数が0-3ではなく最大5 本種と異なり厚壁胞子を形成する cmdA+rpb2+tef1+tub、cmdA、rpb2、tef1、tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fusarium ramigenum 同じFusarium fujikuroi複合種に含まれる ヒトの臨床検体から分離されることがある モノフィアライドおよびポリフィアライドを有する 小分生子が偽頭状をなすか鎖生する 小分生子が倒卵状~棍棒形 厚壁胞子を欠く 本種と異なり仏領ギアナおよびナイジェリアではなく米国などに分布する 本種と異なりイチジク属植物などから分離される 本種と異なりスポロドキアが橙色 本種と異なり大分生子の隔壁数が0-3ではなく最大5 本種と異なり小分生子が楕円形~円筒形ではなく倒卵状 cmdA+rpb2+tef1+tub、cmdA、rpb2、tef1、tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fusarium acutatum 同じFusarium fujikuroi複合種に含まれる ヒトの臨床検体から分離されることがある 形態的に類似している(混同のおそれがある) ポリフィアライドを有することがある 大分生子の隔壁の形態が類似している 本種より大分生子が屈曲する 本種と異なり小分生子の隔壁数が0-3ではなく0 本種と異なり小分生子が偽頭状をなすか鎖生するのではなく常に偽頭状 Fusarium sacchari 同じFusarium fujikuroi複合種に含まれる ヒトの臨床検体から分離されることがある 形態的に類似している(混同のおそれがある) ポリフィアライドを有することがある 大分生子の隔壁の形態が類似している 本種と異なりポリフィアライドが稀ではなく普通に見られる 本種と異なり小分生子が偽頭状をなすか鎖生するのではなく常に偽頭状 本種と異なり小分生子が倒卵状~棍棒形ではなく卵形