2016年3月16日 (仮訳)地中海の島、キプロスおよびマルタに産した新種Geoglossum dunense Loizides, M., Carbone, M. & Alvarado, P., 2015. Geoglossum dunense (Ascomycota, Geoglossales): a new species from the Mediterranean islands of Cyprus and Malta. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-015-1064-9 [Accessed March 15, 2016]. 【R3-02745】2016/03/16投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ キプロスおよびマルタの海岸砂丘で採集された菌を検討し、Geoglossum dunenseとして新種記載した。 本種はキプロスにおいてはJuniperus phoeniceaの樹下、マルタにおいてはオリーブの樹下に発生した。 本種は子実体が小型の棍棒形、子嚢胞子が紡錘形~類紡錘形であることなどで特徴づけられた。 Cyprus, Akrotiri (新種) Geoglossum dunense Loizides, M. Carbone & P. Alvarado 【よく似た種との区別】 Geoglossum vleugelianum 同じヒノキ科樹木の樹下に発生する 側糸に複数の隔壁を有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりビャクシン属およびオリーブ属ではなくヒノキ属植物の樹下に発生する 本種より子実体のサイズが大きい 本種と異なり子実体が不規則な浅裂形、棍棒型、時に脳状または稀に舌状なのではなく典型的には舌状~棍棒形 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(0–)2–3(−4)ではなく0-7(-12) 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なり子嚢胞子が紡錘形~類紡錘形または稀に類円筒形で僅かに屈曲するのではなく棍棒形~円筒形 本種と異なり側糸の頂部に1-2つの球形または洋梨形の要素を有する 本種とITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Geoglossum heuflerianum ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりキプロスおよびマルタではなくオーストリア、スイス (?) などに分布する 本種と生息環境が異なる 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり子実体が不規則な浅裂形、棍棒型、時に脳状または稀に舌状なのではなく棍棒形 本種より子嚢胞子が僅かに長い 本種と異なり子嚢胞子が紡錘形~類紡錘形または稀に類円筒形で僅かに屈曲するのではなく紡錘形で両端が丸くほぼ直線状 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(0–)2–3(−4)ではなく3 本種と異なり側糸が灰色ではなく帯褐黒色~黒褐色 本種と異なり側糸が数珠状で屈曲しねじれるのではなく頂部のみが数珠状 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Geoglossum hakelieri 本種とキプロスおよびマルタではなくスウェーデンなどに分布する 本種と異なり砂丘ではなく草地などに分布する 本種より子実体のサイズが大きい 本種と異なり子実体が帯褐灰色 本種より子嚢のサイズが小さい 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種と異なり子嚢胞子が紡錘形~類紡錘形または稀に類円筒形で僅かに屈曲するのではなく円筒形 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(0–)2–3(−4)ではなく1-3(-5) Geoglossum inflatum 同じヒノキ科植物の樹下に発生する 側糸に複数の隔壁を有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりビャクシン属およびオリーブ属ではなくイトスギ属、トベラ属、ゲッケイジュ属植物の樹下に発生する 本種より子実体の丈が高い 本種と異なり子実体が不規則な浅裂形、棍棒型、時に脳状または稀に舌状なのではなく典型的には棍棒形~舌状 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なり子嚢胞子が紡錘形~類紡錘形または稀に類円筒形で僅かに屈曲するのではなく円筒形 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(0–)2–3(−4)ではなく0-7(-12) 本種と異なり側糸の頂部に2-4つの球形または洋梨形の要素を有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Geoglossum elongatum 側糸がねじれる 側糸に複数の隔壁を有する 本種より子実体の丈が高い 本種より子嚢のサイズが小さい 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(0–)2–3(−4)ではなく0-5(-7) Geoglossum brunneipes 砂丘に生息する 同じビャクシン属植物の樹下に発生することがある 側糸に複数の隔壁を有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりイチゴノキ属、ゲッケイジュ属、トベラ属植物の樹下に発生する 本種より子実体のサイズが大きい 本種と異なり子実体が不規則な浅裂形、棍棒型、時に脳状または稀に舌状なのではなく典型的には舌状 本種より子嚢胞子がずっと長い 本種と異なり子嚢胞子が紡錘形~類紡錘形または稀に類円筒形で僅かに屈曲するのではなく円筒形 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(0–)2–3(−4)ではなく7 本種と異なり側糸の先端が膨大する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Geoglossum chamaecyparinum 同じヒノキ科植物の樹下に発生する 側糸の形態が多型でやや類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりビャクシン属およびオリーブ属ではなくヒノキ属植物の樹下に発生する 本種より子実体のサイズが大きい 本種と異なり子実体が不規則な浅裂形、棍棒型、時に脳状または稀に舌状なのではなく棍棒形~舌状 本種より子嚢胞子がずっと長い 本種と異なり子嚢胞子が紡錘形~類紡錘形または稀に類円筒形で僅かに屈曲するのではなく円筒形 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(0–)2–3(−4)ではなく7 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Geoglossum cookeanum 海岸の砂地に発生することがある 側糸が数珠状 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体のサイズがずっと大きい 本種と異なり子実体が不規則な浅裂形、棍棒型、時に脳状または稀に舌状なのではなく舌状~槍形 本種より子嚢胞子がずっと長い 本種より子嚢胞子の形状が細長い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(0–)2–3(−4)ではなく7 本種と異なり側糸が複数の強く膨大した類球形~洋梨形の要素からなる ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Geoglossum glabrum var. heterosporum 子嚢のサイズが類似している 本種より子嚢胞子がずっと長い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(0–)2–3(−4)ではなく1-7 本種と異なり側糸が複数の強く膨大した球形~類球形の要素からなる Geoglossum cohaerens 側糸の形態が多型で類似している 本種より子実体のサイズが大きい 本種と異なり頂部の子実上層に褐色のアモルファス状物質を含む 本種より子嚢のサイズが小さい 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種と異なり子嚢胞子が紡錘形~類紡錘形または稀に類円筒形で僅かに屈曲するのではなく類円筒形~類紡錘形 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(0–)2–3(−4)ではなく0-7 Sabuloglossum arenarium(コテングノコウガイ) 砂質土壌および砂丘に発生する 肉眼的形態が類似している 本種より子実体のサイズがずっと大きい 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子が暗灰色~帯灰褐色ではなく無色~帯黄褐色 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(0–)2–3(−4)ではなく通常0 本種より側糸の幅が狭い 本種と異なり側糸が数珠状ではなく糸状 本種とITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hemileucoglossum littorale 砂丘に発生することがある 本種と異なり柄表面が剛毛状 本種より子嚢胞子が長い 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(0–)2–3(−4)ではなく1-10 本種と異なり側糸が棍棒形~円筒形でいくぶん直線状 Thuemenidium atropurpureum 本種と異なり砂丘ではなくヒースおよび草地に発生する 本種と異なり子嚢胞子が暗灰色~帯灰褐色ではなく無色 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(0–)2–3(−4)ではなく3-6 本種と異なり側糸の形状が規則的 本種とITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される