(仮訳)裸子植物を宿主とするOnnia属菌の地球規模多様性および系統分類
Ji, X-H. et al., 2017. Global diversity and phylogeny of Onnia (Hymenochaetaceae) species on gymnosperms. Mycologia. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/00275514.2016.1274619 [Accessed December 22, 2017].
【R3-04689】2017/12/22投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

裸子植物を宿主とするOnnia属菌を検討し、O. subtriquetraO. microspora、およびO. tibeticaの3新種を記載した。
これらはそれぞれ米国、中国、中国において見出され、いずれもマツ属植物を宿主としていた。
裸子植物を宿主とする本属菌の検索表を掲載した。
USA, Virginia, Woodbridge, Mason Neck State Park

(新種)

Onnia subtriquetra Vlasák & Y.C. Dai
語源…Onnia triquetra類似の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Onnia triquetra(エゾノカワラタケ)
同じマツ属植物を宿主とする
シスチジオールを欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国北東部ではなくヨーロッパなどに分布する
本種と異なり担子器が偽担子器より顕著に長いのではなくほぼ同長
本種より子実層剛毛が子実層から突出する長さが短い(5倍の拡大鏡で観察不能)
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Onnia tibetica
同じマツ属植物を宿主とする
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなく中国に分布する
本種と異なりシスチジオールを欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国安徽省黄山市黄山自然保護区

(新種)

Onnia microspora Y.C. Dai & L.W. Zhou
語源…小型の胞子の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Onnia triquetra(エゾノカワラタケ)
同じマツ属植物を宿主とする
肉眼的形態が類似している(この種に同定されたことがある)
シスチジオールを欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくヨーロッパなどに分布する
本種より孔口のサイズが大きい
本種より担子胞子が長い
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国チベットニンティ地区波密県通麦

(新種)

Onnia tibetica Y.C. Dai & S.H. He
語源…チベットの
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Onnia subtriquetra
ほとんどの場合マツ属植物を宿主とする
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく米国に分布する
本種より担子胞子が長い
本種と異なりシスチジオールを欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Onnia tomentosa(ニセカイメンタケ)
中国に分布する
肉眼的形態が類似している
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチェコ、フィンランド、米国などにおける分布が知られている
本種と異なりほとんどの場合マツ属ではなくトウヒ属(他にカラマツ属植物など)を宿主とする
本種と異なりシスチジオールを欠く
本種と異なり子実層剛毛が直線状
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Onnia subtriquetra
同じマツ属植物を宿主とする
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく米国に分布する
本種と異なりシスチジオールを有する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される