(仮訳)Gymnopilus penetransおよびG. swaticus:パキスタン北西部産の新産種および新種
Khan, J. et al., 2017. Gymnopilus penetrans and G. swaticus sp. nov. (Agaricomycota: Hymenogastraceae); a new record and a new species from northwest Pakistan. Phytotaxa. Available at: https://doi.org/10.11646/phytotaxa.312.1.4 [Accessed July 27, 2017].
【R3-04241】2017/07/26投稿

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3行まとめ

パキスタン、カイバル・パクトゥンクワ州においてトウヒ属植物に発生した菌を検討し、Gymnopilus swaticusとして新種記載した。
本種はPicea smithianaの材上に散生し、傘表面が僅かに綿毛状で、担子胞子が扁桃形~楕円形であることなどで特徴づけられた。
また、G. penetransをパキスタン新産種として報告した。
Pakistan, Khyber Pakhtunkhwa province, Swat district, Gabin Jabba valley Lalkoo

(新種)

Gymnopilus swaticus J. Khan, Sher & Khalid
語源…スワート産の
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【よく似た種との区別】
Gymnopilus odini
被膜を欠く
担子胞子に”suprahilar depression”を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPicea smithianaの材上ではなく砂質~ピート質土壌あるいは針葉樹林の焼け跡に生じる
本種より傘の直径が小さい
本種より傘が鮮やかな橙赤褐色
本種と異なり傘表面がビロード状~僅かに綿毛状ではなく無毛平滑で初め微細な繊維状鱗片を有する
本種より柄の幅が狭い
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種と異なり担子胞子が楕円形~扁桃形ではなく卵状楕円形~扁桃形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gymnopilus fulgens
被膜を欠く
担子胞子が楕円形~扁桃形
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPicea smithianaの材上ではなくピートまたはピート質土壌に生じる
本種より子実体のサイズが小さい
本種より傘の直径が小さい
本種と異なり傘が橙黄色~帯赤褐色
本種と異なり傘表面がビロード状~僅かに綿毛状ではなく無毛平滑
本種より柄の幅が狭い
本種と異なり柄の下部が赤褐色
本種より担子胞子のサイズがやや大きい
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種と異なり担子胞子に”suprahilar depression”を有する
本種と異なり側シスチジアを欠く
本種より縁シスチジアのサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gymnopilus decipiens
トウヒ林に発生する
傘表面が繊維状~綿毛状
柄表面が微細な羊毛状~繊維状鱗片を有する
担子胞子のサイズがほぼ同一
担子胞子に”suprahilar depression”を欠く
側シスチジアを有する
縁シスチジアを有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPicea smithianaの材上ではなく砂質~ピート状土壌または焼けた材に発生する
本種より子実体のサイズが小さい
本種より傘の直径が小さい
本種より柄の幅が狭い
本種と異なり若干の被膜の名残を有する
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種と異なり担子胞子が楕円形~扁桃形ではなく狭扁桃形~扁桃形
本種と異なり側シスチジアが狭小嚢形
本種より縁シスチジアのサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジアが狭瓶状紡錘形、広瓶形、小嚢形、紡錘状円筒系など多様
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gymnopilus turficola
傘の色が類似している(幼時、成熟時ともに)
傘の縁部が内側に巻く
傘表面が綿毛状~繊維状
柄表面が繊維状
つばを欠く
担子胞子のサイズがほぼ同一
担子胞子が楕円形~類扁桃形
担子胞子に”suprahilar depression”を欠く
側シスチジアを有する
縁シスチジアを有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPicea smithianaの材上ではなくピート上に発生する
本種より傘の直径が小さい
本種と異なり傘表面がビロード状~僅かに綿毛状ではなく綿毛状~繊維状から圧着した鱗片状
本種と異なり襞が幼時緑色
本種より柄の幅が狭い
本種と異なり子実体が数時間密閉するとヨードホルム臭を発する
本種と異なり側シスチジアが瓶形
本種より縁シスチジアの幅が狭い
本種と異なり縁シスチジアが瓶形
本種と異なり柄シスチジアを有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gymnopilus junonius(オオワライタケ)
パキスタンに分布する
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりコナラ林などに発生する
本種と異なりつばを有する
本種と異なりシスチジアが頭状~偽頭状の便腹形
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gymnopilus bryophilus
子実体が帯橙色
傘縁部が内側に巻く
傘表面がビロード状~僅かに綿毛状ではなくビロード状~微細な綿毛状
襞が湾生する
襞の間隔がやや疎~密
柄が老成すると偏心生
柄表面が繊維状
柄の基部に類白色の菌糸体を伴う
縁シスチジアが狭小嚢形で偽頭状
本種と異なりパキスタンではなくインドなどに分布する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり側シスチジアを欠く
Gymnopilus terricola
傘表面が綿毛状
襞が湾生する
本種と異なり材上ではなく地上に発生する
本種より子実体のサイズが小さい
本種と異なり柄下部が帯青灰色
本種と異なり柄が中空
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり側シスチジアを欠く

(パキスタン新産種)

Gymnopilus penetrans (Fr.) Murrill
キツムタケ
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【よく似た種との区別】
Gymnopilus arenophilus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される