(仮訳)アウストロボレタス亜科の新属Hemiaustroboletus
Ayala-Vásquez, O. et al., 2022. Hemiaustroboletus, a new genus in the subfamily Austroboletoideae (Boletaceae, Boletales). MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/73951/ [Accessed April 4, 2022] 【R3-09387】2022/4/4投稿

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3行まとめ

メキシコから新属新種Hemiaustroboletus vinaceobrunneusおよびH. vinaceusを記載した。
本属は子実体が小型~中型で傘が帯ワイン色や紫色、担子胞子が疣状または亀裂状~点状、傘表皮が毛状被であることなどで特徴づけられた。
分子系統解析の結果から、本属はブナ科やマツ属樹木と外生菌根を形成し、北米およびアジアに分布していた。
Mexico, Oaxaca State, Santa Catarina Ixtepeji Municipality, La Cumbre Town, Peña Prieta site

(新種)

Hemiaustroboletus vinaceobrunneus Ayala-Vásquez, García-Jiménez & Garibay-Orijel
語源…(属名)半+Austroboletus属/(種小名)帯ワイン褐色の(傘の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Hemiaustroboletus vinaceus
メキシコに分布する
傘表皮が毛状被
ITSおよびnrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘が暗紫色である
本種と異なり子実層托が帯白桃色~淡赤色ではなく淡紫色~紫色
本種と異なり柄が橙褐色ではなく頂部が類白色、基部が黄色
本種と異なり肉が特に成熟時帯ワイン色なのではなく類白色で上表皮付近が僅かに黄褐色を帯びる
本種より担子胞子が短い
本種と異なり担子胞子表面が微細な疣状~亀裂状でない
本種と異なり縁シスチジアが”lodged”~有柄球状ではなく棍棒形~円筒形
本種と異なり柄シスチジアが紡錘状、円筒形~有柄球状ではなく紡錘状または棍棒形
本種と異なり傘表皮に結晶を伴う
本種と異なり傘表皮の末端細胞が類棍棒形または円筒形
本種と異なり傘表皮の末端細胞が薄壁
本種と異なり柄シスチジアに隔壁を有するという特徴を欠く
nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gyroporus purpurinus
肉眼的形態が類似している(野外で混同のおそれがある)
子実体のサイズが類似している
子実体の色が類似している
本種と異なり柄が中実ではなく中空
Mexico, Jalisco State, Tequila Municipality, Tequila Volcano site, between 11 and 12 km on the road uphill to the antenna station

(新種)

Hemiaustroboletus vinaceus Ayala-Vásquez, García-Jiménez & Saldivar
語源…帯ワイン色の(傘の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Hemiaustroboletus vinaceobrunneus
メキシコに分布する
傘表皮が毛状被
ITSおよびnrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘が暗紫色ではない
本種と異なり子実層托が淡紫色~紫色ではなく帯白桃色~淡赤色
本種と異なり柄が頂部が類白色、基部が黄色ではなく橙褐色
本種と異なり肉が類白色で上表皮付近が僅かに黄褐色を帯びるのではなく特に成熟時帯ワイン色
本種より担子胞子が長い
本種と異なり担子胞子表面が微細な疣状~亀裂状
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形~円筒形ではなく”lodged”~有柄球状
本種と異なり柄シスチジアが紡錘状または棍棒形ではなく紡錘状、円筒形~有柄球状
本種と異なり傘表皮に結晶を伴うという特徴を欠く
本種と異なり傘表皮の末端細胞が類棍棒形または円筒形でない
本種と異なり傘表皮の末端細胞が薄壁でない
本種と異なり柄シスチジアに隔壁を有する
nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Austroboletus gracilis(クリカワヤシャイグチ)
メキシコに分布する
形態的に類似している(容易に混同されうる)
肉眼的形質が類似している
担子胞子の装飾が類似している
nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、カナダ、韓国などに分布する
本種と異なり傘が赤褐色、褐橙色
本種と異なり柄表面が部分的に、または全体的に網目状
本種より担子胞子が長い
本種と異なり担子胞子が卵状楕円形~楕円形
本種と異なり担子胞子表面が皺状~点状
nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Austroboletus gracilis var. laevipes
本種と異なり傘が帯褐黄色~黄褐色
本種と異なり柄が淡黄色または黄褐色
本種と異なり柄が類棍棒形
本種と異なり柄表面が平滑で条線をあらわし微細な粉状
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が正面視で卵状楕円形、側面視で左右不等
Austroboletus gracilis var. pulcherripes
本種と異なり子実層面が幼時白色、のちに成熟すると帯桃色~淡ココア色になる
本種と異なり柄が棍棒形
本種と異なり柄表面が乾燥していて上部2/3が粗い網目状、微細な綿毛状
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が卵状楕円形、狭卵状で側面視では左右不等
本種と異なり担子胞子表面が平滑~皺状~点状