(仮訳)メキシコ産の地衣の新種、Herpothallon inopinatum
Frisch, A., Rudolphi, J. & Thor, G., 2014. Herpothallon inopinatum (Arthoniaceae), a new lichen species from Mexico. Annales Botanici Fennici. Available at: http://www.bioone.org/doi/abs/10.5735/085.051.0108 [Accessed October 22, 2014].
【R3-01213】2014/10/23投稿

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3行まとめ

メキシコ、チアパス州で樹皮上に発生した地衣を検討し、Herpothallon inopinatumとして新種記載した。
基本的に不稔である本属菌から成熟した子嚢胞子が見出された例はH. fertileに続いて2例目となった。
現在認められている34種を含むHerpothallon属の改訂版検索表を掲載した。
Mexico, Chiapas, Soconusco region, Tapachula municipality, Finca Irlanda

(新種)

Herpothallon inopinatum Frisch & G. Thor
語源…思いがけない(子嚢胞子が見出されたことから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Herpothallon fertile
多数の子嚢を形成する
成熟した子嚢胞子を形成する
本種と異なり顕著に突出する樽形の疣の内部に子嚢を形成する
本種と異なり子嚢が凝集して小さな集まりをなすのではなく単生する
本種より子嚢がずっと長い
本種より子嚢胞子が長い
本種より子嚢胞子の幅が狭い
本種と異なり子嚢胞子がしばしば口髭のような形である
本種と異なりC陰性ではなくC陽性(桃色~赤色)
本種と異なり地衣成分としてコンフルエンチン酸および”chiodectonic acid”を含まない
本種と異なり地衣成分としてジロホール酸およびレカノール酸を含む
Herpothallon pustulatum
子嚢を形成する
子嚢胞子を形成する
地衣成分として”chiodectonic acid”を含む
本種と異なりメキシコではなくベネズエラ、コスタリカ、ブラジルに分布する
本種と異なり地衣体表面にパスチュールを有する
本種と異なり地衣成分として”rhodocladonic acid”を含む
本種と異なり多数の子嚢を形成するという特徴を欠く
本種と異なり成熟した子嚢胞子が見出されていない
Herpothallon rubrocinctum
本種と異なり偽裂芽を有する
本種と異なり前葉体が白色の斑点のある淡黄色~橙色または帯紫褐色ではなく鮮赤色
本種と異なり下生菌糸が白色の斑点のある淡黄色~橙色または帯紫褐色ではなく鮮赤色
本種と異なり多数の子嚢を形成するという特徴を欠く