(仮訳)中国南西部産のH. olivaceoalbus複合種の食用の新種、Hygrophorus annulatus
Wang, C-Q. et al., 2021. Hygrophorus annulatus, a new edible member of H. olivaceoalbus-complex from southwestern China. Mycoscience. Available at: https://www.jstage.jst.go.jp/article/mycosci/62/2/62_MYC526/_pdf [Accessed March 29, 2021] 【R3-08273】2021/3/29投稿

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3行まとめ

Hygrophorus olivaceoalbus複合種について、中国産標本を含めた系統学的解析を実施した。
その結果から、四川省、チベット自治区、雲南省の亜高山帯森林に産した種をH. annulatusとして新種記載した。
本種は傘が帯灰褐色、オリーブ褐色~暗褐色でつばが暗褐色であることなどで特徴づけられ、当地で食用きのことして販売されていた。
中国四川省カンゼ・チベット族自治州康定市木格錯

(新種)

Hygrophorus annulatus C.Q. Wang & T.H. Li
語源…つばのある
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【よく似た種との区別】
Hygrophorus fuscoalbus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくフランス、カナダなどに分布する
本種より子実体ががっしりとしている
本種と異なり傘が同色
本種より柄が淡色
本種と異なりつばが暗褐色ではなくほぼ白色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus korhonenii
同じトウヒ属植物と関係を持つ
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくスウェーデンなどに分布する
本種と異なりモミ属およびトウヒ属ではなく常にドイツトウヒと関係を持つ
本種より傘の中丘が顕著である
本種より担子胞子が長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus olivaceoalbus(マツノコケイロヌメリガサ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくヨーロッパなどに分布する
本種より襞の間隔が疎
本種よりつばが淡色
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus persoonii(コケイロヌメリガサ)
本種と異なりモミ属およびトウヒ属ではなくコナラ属植物などと関係を持つ
本種と異なり中国ではなくベルギーなどに分布する
本種より傘のゼラチン質の領域がずっと厚い
本種と異なり柄頂部が白色
本種と異なり柄頂部表面が羊毛状