(仮訳)中国産のHygrophorusHygrophorus亜節
Wang, C-Q. et al., 2020. Hygrophorus subsection Hygrophorus (Hygrophoraceae, Agaricales) in China. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/53264/ [Accessed July 1, 2020] 【R3-07461】2020/7/1投稿

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3行まとめ

中国産のHygrophorusHygrophorus亜節の菌を検討し、H. brunneodiscusなど4新種を記載した。
また、稀産種で中国においては食用とされているH. hedrychiiについて詳細に記述した。
全世界の本亜節の種を表にまとめた。
中国湖南省張家界市吉首大学張家界キャンパス

(新種)

Hygrophorus brunneodiscus C.Q. Wang & T.H. Li
語源…褐色の中心部の(傘の色から)
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【よく似た種との区別】
Hygrophorus cossus(クサヌメリガサ)
同じコナラ属植物を宿主とする
担子胞子のサイズの範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘の中心部が帯褐色ではなく淡黄褐灰色
本種と異なり襞が白色ではなくクリーム黄色を帯びる帯灰白色
本種より柄の幅が広い
本種より担子器が長い
本種より担子器の形状が細長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus fuscopapillatus
中国に分布する
同じブナ科植物を宿主とする
襞が白色
柄の幅の範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり低標高に分布するという特徴を欠く
本種と異なりコナラ属ではなくブナ属植物などを宿主とする
本種より傘の直径が小さい
本種と異なり傘の中央部が帯褐色でない
本種より担子胞子の幅が広い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus griseodiscus
中国に分布する
傘のサイズの範囲が重なる
襞が白色
柄の幅の範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり低標高に分布するという特徴を欠く
本種と異なりコナラ属ではなくモミ属またはトウヒ属植物を宿主とする
本種と異なり傘中心部が帯褐色なのではなく傘が帯灰色で中心部がより暗色の灰色
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus discoxanthus
同じブナ科植物を宿主とする
担子胞子のサイズの範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりコナラ属ではなくブナ属植物と関係を持つ
本種と異なり子実体が幼時純白
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘縁部がさび褐色
本種と異なり襞縁部がさび褐色に変色する
本種より柄の幅が広い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus eburneus(シロヌメリガサ)
同じブナ科植物を宿主とする
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくヨーロッパなどに分布する
本種と異なりブナ属植物と関係を持つ
本種と異なり傘が白色で中心部が帯褐橙色~淡褐色なのではなく白色
本種より傘が肉質
本種と異なり襞が白色ではなく幼時クリーム白色でのちにクリーム黄色
本種より柄の最大幅が広い
本種より担子胞子が長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus hedrychii
中国に分布する
担子胞子のサイズの範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヨーロッパなどにおける分布が知られている
本種と異なりコナラ属ではなくカバノキ属植物と関係を持つ
本種より子実体のサイズが大きい
本種より子実体ががっしりとしている
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が白色で中心部が帯褐橙色~淡褐色ではなく白色で中心部が帯桃橙色
本種より柄の幅が広い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus scabrellus
同じコナラ属植物を宿主とする
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり亜熱帯林ではなく温帯林などに分布する
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘が白色で中心部が帯褐橙色~淡褐色ではなく類白色で暗緑色を帯びる
本種と異なり襞が白色ではなく類白色~ベージュ色
本種より柄の幅が広い
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国四川省攀枝花市塩辺県格薩拉生態旅遊区

(新種)

Hygrophorus fuscopapillatus C.Q. Wang & T.H. Li
語源…暗褐色で乳頭状の(傘の色と形状から)
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【よく似た種との区別】
Hygrophorus griseodiscus
襞が白色
柄の幅の範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりブナ科ではなくマツ科植物を宿主とする
本種と異なり子実体が単生するという特徴を欠く
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が乳頭部で淡灰色~オリーブ褐色、縁部で白色~淡灰色なのではなく淡灰色~灰色で中心部が暗灰色
本種と異なり襞が直生~やや垂生ではなく陥入し垂生する小歯を有する
本種より担子器の幅が広い
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus brunneodiscus
中国に分布する
同じブナ科植物を宿主とする
襞が白色
柄の幅の範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり低標高に分布する
本種と異なりブナ属などではなくコナラ属植物を宿主とする
本種より傘の直径が大きい
本種と異なり傘の中央部が帯褐色
本種より担子胞子の幅が狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus cossus(クサヌメリガサ)
同じブナ科植物を宿主とする
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が乳頭部で淡灰色~オリーブ褐色、縁部で白色~淡灰色なのではなく中心部が淡黄褐灰色
本種と異なり襞が白色ではなく帯灰白色でクリーム黄色を帯びる
本種より柄の幅が広い
本種より担子胞子が長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus discoxanthus
同じブナ科植物を宿主とする
担子胞子のサイズの範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘が乳頭部で淡灰色~オリーブ褐色、縁部で白色~淡灰色なのではなく白色で乾燥すると縁部がさび褐色
本種と異なり襞が白色ではなく成熟時さび褐色
本種より柄の幅が広い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus eburneus(シロヌメリガサ)
同じブナ科植物を宿主とする
担子胞子のサイズの範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が単生ではなく群生する
本種より子実体ががっしりとしている
本種より傘の最大直径が大きい
本種と異なり傘が乳頭部で淡灰色~オリーブ褐色、縁部で白色~淡灰色なのではなく白色
本種と異なり襞が白色ではなく幼時クリーム白色でのちにクリーム黄色
本種より柄の最大幅が広い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国広東省広州市天鹿湖森林公園

(新種)

Hygrophorus glutiniceps C.Q. Wang & T.H. Li
語源…粘性のある傘の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Hygrophorus discoxanthus
同じブナ科植物を宿主とする
担子胞子のサイズの範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりシイ属ではなくブナ属植物などを宿主とする
本種と異なり亜熱帯~熱帯に分布するという特徴を欠く
本種より傘のサイズが大きい
本種より傘がさび褐色を帯びる
本種ほど襞が暗色でない
本種より柄の幅が広い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus cossus(クサヌメリガサ)
同じブナ科植物を宿主とする
担子胞子のサイズの範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりシイ属ではなくコナラ属植物などを宿主とする
本種と異なり亜熱帯~熱帯ではなく温帯などに分布する
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が白色で中心部がクリーム色または淡黄色~橙色を帯びるのではなく中心部が淡黄褐灰色
本種と異なり襞が幼時白色でのちに黄褐色または褐色に変色するのではなく帯灰白色でクリーム黄色を帯びる
本種より柄の幅が広い
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子のQ値平均が大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus eburneus(シロヌメリガサ)
同じブナ科植物を宿主とする
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりシイ属ではなくブナ属植物などを宿主とする
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が白色で中心部がクリーム色または淡黄色~橙色を帯びるのではなく白色
本種と異なり襞が幼時白色でのちに黄褐色または褐色に変色するのではなく幼時クリーム白色でのちにクリーム黄色
本種より柄の幅が広い
本種より担子胞子が長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus hedrychii
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりシイ属ではなくカバノキ属植物などを宿主とする
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が白色で中心部がクリーム色または淡黄色~橙色を帯びるのではなく白色で中央部が帯桃橙色
本種と異なり襞が幼時白色でのちに黄褐色または褐色に変色するのではなく白色で帯桃橙色を帯びる
本種より柄の最大幅が広い
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus laurae
本種より子実体のサイズがずっと大きい
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘中央部が赤色または褐色
Hygrophorus laurae var. decipiens
本種と異なり中国ではなく米国などに分布する
本種と異なり傘が乾燥時退色するという特徴を欠く
本種と異なり襞がほとんど変色しない
Hygrophorus griseodiscus
中国に分布する
柄の幅の範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり亜熱帯~熱帯などに分布するという特徴を欠く
本種と異なりシイ属ではなくモミ属またはトウヒ属植物を宿主とする
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が白色で中心部がクリーム色または淡黄色~橙色を帯びるのではなく淡灰色~灰色で中心部が暗灰色
本種と異なり襞が幼時白色でのちに黄褐色または褐色に変色するのではなく白色
本種より担子胞子が長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国四川省九寨溝

(新種)

Hygrophorus griseodiscus C.Q. Wang & T.H. Li
語源…灰色の中心部の(傘の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Hygrophorus brunneodiscus
中国に分布する
傘のサイズの範囲が重なる
襞が白色
柄の幅の範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり低標高に分布する
本種と異なり傘が帯灰色で中心部がより暗色の灰色なのではなく中心部が帯褐色
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus cossus(クサヌメリガサ)
担子胞子のサイズの範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりモミ属またはトウヒ属ではなくコナラ属植物などを宿主とする
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が淡灰色~灰色で中心部が暗灰色なのではなく中心部が淡黄褐灰色
本種と異なり襞が白色ではなく帯灰白色でクリーム黄色を帯びる
本種より柄の幅が広い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus discoxanthus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりモミ属またはトウヒ属ではなくブナ属植物などを宿主とする
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が帯灰色で中心部がより暗色の灰色なのではなく幼時純白で、縁部が乾燥するとさび褐色になる
本種と異なり襞が白色ではなく成熟時さび褐色
本種より柄の幅が広い
本種より担子胞子の幅が狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus eburneus(シロヌメリガサ)
担子胞子のサイズの範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より傘の最大直径が大きい
本種と異なり傘が淡灰色~灰色で中心部が暗灰色なのではなく白色
本種と異なり襞が白色ではなく幼時クリーム白色でのちにクリーム黄色
本種より柄の最大幅が広い
本種より担子胞子のQ値平均が小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus glutiniceps
中国に分布する
柄の幅の範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり亜熱帯~熱帯などに分布す
本種と異なりモミ属またはトウヒ属ではなくシイ属植物を宿主とする
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘が淡灰色~灰色で中心部が暗灰色なのではなく白色で中心部がクリーム色または淡黄色~橙色を帯びる
本種と異なり襞が白色ではなく幼時白色でのちに黄褐色または褐色に変色する
本種より担子胞子が短い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus hedrychii
中国に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりモミ属またはトウヒ属ではなくカバノキ属植物などを宿主とする
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が淡灰色~灰色で中心部が暗灰色なのではなく傘中央部が淡橙色を帯びる
本種と異なり襞が白色ではなく橙桃色を帯びる
本種より柄の幅が広い
本種より担子胞子の幅が狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus scabrellus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりモミ属またはトウヒ属ではなくコナラ属植物などを宿主とする
本種より子実体のサイズが小さい
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘が淡灰色~灰色で中心部が暗灰色なのではなく暗緑色を帯びる
本種と異なり襞が白色ではなく類白色~ベージュ色
本種より柄の幅が広い
本種より担子胞子のサイズがずっと小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Hygrophorus hedrychii (Velen.) K. Kult
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【よく似た種との区別】
Hygrophorus brunneodiscus
中国に分布する
担子胞子のサイズの範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヨーロッパなどにおける分布が知られていない
本種と異なりカバノキ属ではなくコナラ属植物と関係を持つ
本種より子実体のサイズが小さい
本種ほど子実体ががっしりとしていない
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘が白色で中心部が帯桃橙色ではなく白色で中心部が帯褐橙色~淡褐色
本種より柄の幅が狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hygrophorus griseodiscus
中国に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカバノキ属などではなくモミ属またはトウヒ属植物を宿主とする
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘が中央部で淡橙色を帯びるのではなく淡灰色~灰色で中心部が暗灰色
本種と異なり襞が橙桃色を帯びるのではなく白色
本種より柄の幅が狭い
本種より担子胞子の幅が広い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される