(仮訳)中国雲南省においてベニタケ属の一種に生じた新種Hypomyces pseudolactifluorum
Yu, F-M. et al., 2020. Hypomyces pseudolactifluorum sp. nov. (Hypocreales: Hypocreaceae) on Russula sp. from Yunnan, PR China. Biodiversity Data Journal. Available at: https://bdj.pensoft.net/article/53490/ [Accessed October 6, 2020] 【R3-07751】2020/10/6投稿

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3行まとめ

中国雲南省の常緑広葉樹林において採集された菌寄生菌を検討し、Hypomyces pseudolactifluorumとして新種記載した。
本種は子嚢殻が埋生~半埋生であり、分子系統解析ではH. lactifluorumと姉妹群を形成したが、子嚢殻のサイズなどが異なっていた。
本種の宿主は劣化が激しかったが、分子系統解析により暫定的にベニタケ属Lactarioideae亜節と同定された。
中国雲南省保山市百花嶺

(新種)

Hypomyces pseudolactifluorum F. M. Yu, Q. Zhao & K. D. Hyde
語源…偽のHypomyces lactifluorum
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Hypomyces lactifluorum
同じベニタケ属菌を宿主とする
子嚢胞子が紡錘形
子嚢胞子の隔壁数が1
ITS+nrLSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく北米などに分布する
本種と異なりLactarius属菌が宿主として知られている
本種と異なり子嚢殻が乳頭突起以外は埋生~半埋生ではなく乳頭突起以外は埋生
本種より子嚢殻のサイズが小さい
本種と異なり子嚢殻が帯黄褐色~暗褐色ではなく濃橙色~帯赤紫色
本種と異なり子嚢殻が類球形~洋梨形ではなく卵形~倒洋梨形
本種より子嚢殻の乳頭突起のサイズが小さい
本種と異なり子実体形成菌糸層が新鮮時淡黄色、乾燥時淡橙色~帯褐橙色ではなく淡い帯黄橙色~明橙色で老成すると濃赤色、帯赤紫色~非常に暗色の紫色で時に退色して桃色
本種と異なり子実体形成菌糸層が3% KOHで陰性ではなく紫色に呈色する
本種より子嚢のサイズが大きい
本種と異なり子嚢が円筒形ではなく長円筒形
本種より子嚢胞子の幅が狭い
ITS+nrLSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hypomyces completiopsis
中国に分布する
子嚢殻の色が類似している
子嚢殻の形状が類似している
本種と異なりベニタケ属ではなくBoletus属菌を宿主とする
本種より子嚢殻のサイズが大きい
本種と異なりKOH陰性ではなく陽性である
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
Hypomyces amaniticola
中国に分布する
子嚢殻の色が類似している
子嚢殻の形状が類似している
本種と異なりベニタケ属ではなくAmanita属菌を宿主とする
本種より子嚢殻のサイズが小さい
本種と異なりKOH陰性ではなく陽性である
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
Hypomyces yunnanensis
中国に分布する
子嚢殻の色が類似している
子嚢殻の形状が類似している
KOH陰性である
本種と異なりベニタケ属ではなくBoletus属菌を宿主とする
本種より子嚢殻のサイズが小さい
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい