(仮訳)チリにおいてBotrytis cinereaおよび新種B. prunorumによって引き起こされたスモモの灰色かび花腐病の同定および特性
Ferrada, EE. et al., 2016. Identification and Characterization of Botrytis Blossom Blight of Japanese Plums Caused by Botrytis cinerea and B. prunorum sp. nov. in Chile. Phytopathology. Available at: https://apsjournals.apsnet.org/doi/pdf/10.1094/PHYTO-06-15-0143-R [Accessed September 26, 2019] 【R3-06623】2019/9/26投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

チリにおいてスモモに花腐病を引き起こした病原菌を検討し、Botrytis cinereaおよび未記載種を同定して後者をB. prunorumとして新種記載した。
両種は接種試験でスモモの花および果実、リンゴ、キウイフルーツに対する病原性を示した。
後者は前者と分生子柄や分生子の長さが異なり、胞子の形成量が少なく、20°Cでの菌核形成の有無が異なる点などで区別された。
Chile, San Francisco de Mostazal

(新種)

Botrytis prunorum E.E.Ferrada & Latorre
語源…サクラ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Botrytis cinerea(ハイイロカビ)
同所的に分布する(チリ)
同じスモモを宿主とする
宿主に灰色かび花腐病を引き起こす
分生子の形態が類似している
菌核が黒色
菌核が卵状~長形
0°Cで僅かに生育を示すことがある
5-30°Cの範囲で生育可能
35°Cで生育不能
ITS、nrLSU、G3PDH+HSP60+RPB2およびNEP1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、南アフリカ、ドイツ、オランダなどにおける分布が知られている
本種と異なり主に双子葉植物において200種類を超える宿主が知られている
本種より分生子柄が長い
本種より分生子が短い
本種より分生子の長さ/幅比が小さい
本種と異なり20°Cで菌核を形成する
本種より菌核のサイズが大きい
本種よりAPDA 25°Cでの生長が速い
本種より20°Cでの各培地での分生子形成量が多い
G3PDH+HSP60+RPB2およびNEP1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される