(仮訳)分布域が複数大陸に及ぶ種、Inocybe leiocephala – 形態学的種複合体I. leiocephala – subbrunnea – catalaunicaの混乱の解消
Larsson, E., Vauras, J. & Cripps, CL., 2014, Inocybe leiocephala, a species with an intercontinental distribution range – disentangling the I. leiocephala – subbrunnea – catalaunica morphological species complex. Karstenia. Available at: http://www.bio.utk.edu/matheny/Site/The_Inocybaceae_Post_files/Larsson_I_leiocephala_group_2014.pdf [Accessed December 9, 2014].
【R3-01355】2014/12/09投稿

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3行まとめ

Inocybe leiocephalaおよび近縁種のタイプ標本の塩基配列データおよび形態形質を比較検討し、I. leiocephalaをはじめとする6種を独立種と認めた。
種ごとに分布範囲の違いが見られ、6種のうち4種は分布域が複数大陸にまたがっていた。
また、カナダの高山帯に産したI. ohenojaeを新種記載し、新組み合わせI. lindrothiiを提唱してI. saponaceaをシノニムとした。
Canada, Nunavut, Melville Peninsula, Repulse Bay

(新種)

Inocybe ohenojae Vauras & E. Larss.
語源…フィンランドの菌学者、Esteri Ohenoja博士に献名
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【よく似た種との区別】
Inocybe leiocephala
肉眼的形態がかなり類似している
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子の表面が平滑
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり担子胞子が卵形~類扁桃形でない
本種と異なり担子胞子が顕著に厚壁でない
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe lindrothii
肉眼的形態がかなり類似している
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子が卵形~類扁桃形
担子胞子の表面が平滑
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり担子胞子が顕著に厚壁でない
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe subbrunnea
肉眼的形態がかなり類似している
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子が卵形~類扁桃形
担子胞子の表面が平滑
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり担子胞子が顕著に厚壁でない
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Inocybe leiocephala D.E. Stuntz
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【よく似た種との区別】
Inocybe nitidiuscula(ウスツヤトマヤタケ)
肉眼的形態が類似している
本種と異なり柄シスチジアが柄頂部にのみ分布する
Inocybe lindrothii
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子のQ値が類似している
担子胞子の表面が平滑
担子胞子に胞子盤を欠く
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりそれほど石灰質土壌に発生しない
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe subpaleacea
石灰質土壌に発生する
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子の表面が平滑
担子胞子に胞子盤を欠く
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より傘の直径が小さい
本種と異なり柄が桃色ではなく黄色を帯びる
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe ohenojae
肉眼的形態がかなり類似している
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子の表面が平滑
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種と異なり担子胞子が卵形~類扁桃形
本種と異なり担子胞子が顕著に厚壁
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe catalaunica
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子の表面が平滑
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり顕著な胞子盤を有する
本種より側シスチジアの幅が狭い
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Inocybe catalaunica Singer
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【よく似た種との区別】
Inocybe leiocephala
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子の表面が平滑
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種ほど胞子盤が顕著でない
本種より側シスチジアの幅が広い
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe lindrothii
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子の表面が平滑
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種ほど胞子盤が顕著でない
本種より側シスチジアの幅が広い
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe subbrunnea
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子の表面が平滑
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種ほど胞子盤が顕著でない
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe tjallingiorum
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子の表面が平滑
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子実体のサイズが小さい
本種より子実体が細長い
本種より側シスチジアが短い
本種と異なりシスチジアの結晶の下部に小さな顆粒を欠く
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe phaeoleuca
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Finland, Pohjois-Savo, Varkaus, Ruokokoski

(新組み合わせ)

Inocybe lindrothii (P. Karst.) Vauras & E. Larss.
旧名:Hebeloma lindrothii P. Karst.
※本種のエピタイプ指定を行った。
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【よく似た種との区別】
Inocybe catalaunica
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子の表面が平滑
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり顕著な胞子盤を有する
本種より側シスチジアの幅が狭い
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe ohenojae
肉眼的形態がかなり類似している
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子が卵形~類扁桃形
担子胞子の表面が平滑
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種と異なり担子胞子が顕著に厚壁である
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Inocybe subbrunnea Kühner
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【よく似た種との区別】
Inocybe catalaunica
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子の表面が平滑
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり顕著な胞子盤を有する
本種より側シスチジアの幅が狭い
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe ohenojae
肉眼的形態がかなり類似している
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子が卵形~類扁桃形
担子胞子の表面が平滑
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種と異なり担子胞子が顕著に厚壁である
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Inocybe subpaleacea Kühner
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【よく似た種との区別】
Inocybe leiocephala
石灰質土壌に発生する
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子の表面が平滑
担子胞子に胞子盤を欠く
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より傘の直径が大きい
本種と異なり柄が黄色ではなく桃色を帯びる
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Inocybe tjallingiorum Kuyper
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【よく似た種との区別】
Inocybe catalaunica
柄の表面全体が粉状
柄が塊茎状
担子胞子の表面が平滑
メチュロイドを有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子実体のサイズが大きい
本種ほど子実体が細長くない
本種より側シスチジアが長い
本種と異なりシスチジアの結晶の下部に小さな顆粒を有する
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される