(仮訳)地中海盆地において渡り鳥から分離された担子菌酵母の新種、Jaminaea phylloscopi
Francesca, N. et al., 2016. Jaminaea phylloscopi sp. nov. (Microstromatales), a basidiomycetous yeast isolated from migratory birds in the Mediterranean basin. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology. … Available at: http://ijs.microbiologyresearch.org/content/journal/ijsem/10.1099/ijsem.0.000801 [Accessed September 3, 2016].
【R3-03263】2016/09/04投稿

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3行まとめ

イタリア、ウスティカ島において渡り鳥の一種、Phylloscopus sibilatrixの総排出腔から分離された担子菌酵母の一種を検討し、Jaminaea phylloscopiとして新種記載した。
本種は44°Cの高温とpH2.5の酸性環境でも生育可能であり、鳥の消化管という環境への適応が窺えた。
RAPD-PCRおよびMSP-PCRのプロファイルからは、本新種が5つのクラスターに分けられることが示された。
Ustica, Sicily, Italy

(新種)

Jaminaea phylloscopi Francesca, M.G. Guerreiro, C. Carvalho, J.P. Samp. & Moschetti
語源…メボソムシクイ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Jaminaea angkorensis
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり鳥ではなく腐朽葉から分離される
本種と異なりL-ラムノース、サリシン、メリビオース、D-グルクロン酸、クエン酸、メタノールを資化可能
本種と異なり亜硝酸塩を資化不能
本種と異なり37°Cで生育不能
本種と異なりpH3.0で生育不能
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(D1/D2に20塩基、ITSに119塩基の置換)
Jaminaea lanaiensis
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり鳥ではなく流木から分離される
本種と異なりメリビオース、クエン酸を資化可能
本種と異なりD-ガラクトース、D-リボース、D-キシロース、L-アラビノース、α,α-トレハロース、セロビオース、ラクトース、メレジトース、イヌリン、エリトリトール、リビトール、エタノールを資化不能
本種と異なりDBB陽性
本種と異なり37°Cで生育不能
本種と異なりpH3.0で生育不能
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(D1/D2に25塩基、ITSに131塩基の置換)