(仮訳)韓国済州島産の特筆すべきピロカルポン科地衣の新属新種、Jejulea byssolomoides
Halda, JP. et al., 2022. Jejulea byssolomoides gen. et sp. nov., a Remarkable Pilocarpaceae (Lichen-Forming Ascomycetes) from Jeju Island, South Korea. Mycobiology. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/pdf/10.1080/12298093.2022.2081407 [Accessed June 25, 2022] 【R3-09632】2022/6/25投稿

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3行まとめ

韓国済州島において小川に面した岩上に発生した痂状地衣の一種を検討し、新属新種Jejulea byssolomoidesとして記載した。
本種は地衣体が淡い帯緑灰色で平滑、子器が褐色~暗褐色で凸形、基質との付着部が白色綿毛状、子嚢胞子が紡錘形で3-5隔壁を有することなどで特徴づけられた。
分子系統解析で本種はByssoloma属に近縁であり、子器縁部が綿毛状である点が共通していた。
韓国済州特別自治道<em>西帰浦</em>市霊泉洞

(新種)

Jejulea byssolomoides J.P. Halda, J.-J. Woo & J.-S. Hur
語源…(属名)済州(島)/(種小名)Byssoloma属類似の
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【よく似た種との区別】
Byssoloma leucoblepharum(チャワタヘリゴケ)
ITSおよびmtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり韓国における分布が知られていない
本種と異なり岩上生ではなく樹上生である
本種より地衣体が薄い
本種より子器のサイズが小さい
本種と異なり子器が淡色~黒色
本種と異なり子器盤が凸形ではなく扁平である
本種と異なり子器縁部が永続的に密な綿毛状である
本種と異なり果殻の縁が不明瞭で白色綿毛状という特徴を欠く
本種と異なり子実下層が暗褐色でない
本種と子嚢胞子の形態が異なる
ITSおよびmtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Byssoloma subdiscordans(ワタヘリゴケ)
ITSおよびmtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり韓国における分布が知られていない
本種と異なり岩上生ではなく樹上生である
本種より地衣体が薄い
本種より子器のサイズが小さい
本種と異なり子器が淡色~黒色
本種と異なり子器盤が凸形ではなく扁平である
本種と異なり子器縁部が永続的に密な綿毛状である
本種と異なり果殻の縁が不明瞭で白色綿毛状という特徴を欠く
本種と異なり子実下層が暗褐色でない
本種と子嚢胞子の形態が異なる
ITSおよびmtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Byssoloma marginatum
子嚢胞子が無色
ITSおよびmtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり韓国における分布が知られていない
本種と異なり子器盤が暗い帯灰褐色
本種と異なり子器縁部が密に詰まっている
本種と異なり果殻の縁が不明瞭で白色綿毛状という特徴を欠く
本種と異なり子実下層が暗褐色でない
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が3-5ではなく3
本種と異なり果殻菌糸がゼラチン質のマトリックスに埋没する
ITSおよびmtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Bapalmuia palmularis(ナガミイボゴケ)
ITSおよびmtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり果殻の縁が不明瞭で白色綿毛状という特徴を欠く
本種と異なり子実下層が暗褐色でない
本種と子嚢胞子の形態が異なる
本種と異なり粉子器を欠くのではなく有する
ITSおよびmtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gyalideopsis lunata
東アジアに分布する
岩上生地衣である
本種と異なり果殻の縁が無色
本種と異なり子実層が無色
本種と異なり子実下層が暗褐色ではなく無色
本種より子嚢胞子が短い
本種より子嚢胞子の幅が広い
本種と異なり子嚢胞子が類石垣状~石垣状
Septotrapelia usnica
アジアに分布する
mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり韓国ではなくインドネシア、シンガポール、スリランカなどに分布する
本種と異なり地衣体が小粒状
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子が僅かに屈曲し、隔壁部で狭窄しない
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が3-5ではなく3
本種と異なり地衣成分を欠くのではなく有する(ウスニン酸、ゼオリン)
mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される