2015年4月9日 (仮訳)新属新種Kalapuya brunneaおよびそのアミガサタケ科の他のシクエストレート属との関係 Trappe, MJ., Trappe, JM. & Bonito, GM., 2010. Kalapuya brunnea gen. & sp. nov. and its relationship to the other sequestrate genera in Morchellaceae. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/102/5/1058.short [Accessed April 9, 2015]. 【R3-01719】2015/04/09投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 米国太平洋岸北西部(オレゴン州・カリフォルニア州)から新属新種の地下生菌、Kalapuya brunneaを記載した。 本種は外皮が帯赤褐色から褐色で粗面疣状、グレバが類白色で胞子の成熟につれて帯灰褐色の斑点を生じ、チーズやガーリック類似の臭いを発することなどで特徴づけられた。 本新属を加えてアミガサタケ科には地下生菌が4属認められるが、地下生菌への進化が単一か、あるいは複数回独立に生じたかは未確定であった。 USA, Oregon, Benton County, 4 km W of Blodgett, Starker Forests Tree Farm (新種) Kalapuya brunnea M. Trappe, Trappe, & Bonito 語源…(属名)先住民族のカラプヤ族に因む/(種小名)褐色の(外皮の色から) 【よく似た種との区別】 Leucangium carthusianum 同じアミガサタケ科に属する 米国オレゴン州に分布する 生息環境が類似している 形態的に類似している(現地ではともに”Oregon Brown Truffle”と呼ばれ同一視されてきた) 子実体のサイズが類似している 子実体の表面性状が類似している グレバの外見が類似している 子嚢胞子が極めて大型 nrLSUおよびEF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国ではなくフランスにも分布する 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子が楕円形ではなく紡錘状尖形 本種と異なり子嚢胞子に多数の小滴を含むという特徴を欠く nrLSUおよびEF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fischerula subcaulis 同じアミガサタケ科に属する 米国オレゴン州に分布する 子嚢胞子が極めて大型 子嚢胞子が楕円形 外皮の構造が類似している(いくぶん等経の細胞からなり隆起して疣またはパッチをなす) nrLSUおよびEF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢が初め厚壁、のちに薄壁になるのではなく初め薄壁でのちに厚壁となる 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子が平滑ではなく凝集した刺や円錐形の疣に覆われる nrLSUおよびEF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Imaia gigantea(イモタケ) 同じアミガサタケ科に属する 米国に分布する 子嚢が初め厚壁で成熟すると顕著に薄壁化する 子嚢胞子が極めて大型 外皮の構造が類似している(いくぶん等経の細胞からなり隆起して疣またはパッチをなす) nrLSUおよびEF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子が楕円形ではなく球形 本種と異なり子嚢胞子が厚い粘液質の鞘に覆われる 本種と異なり子嚢胞子に大型の油球を含まない 本種と異なり子嚢胞子に多数の小滴を含むという特徴を欠く nrLSUおよびEF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Balsamia spp. 米国カリフォルニア州に分布する 子嚢胞子の形状が類似している 本種と異なりアミガサタケ科ではなくノボリリュウ科に属する 本種より子嚢胞子のサイズがずっと小さい EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Helvella spp. 米国カリフォルニア州に分布する 子嚢胞子の形状が類似している 本種と異なりアミガサタケ科ではなくノボリリュウ科に属する 本種より子嚢胞子のサイズがずっと小さい EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される