(仮訳)中国南西部産の新種、Laccaria rubroalba
Luo, X. et al., 2016. Laccaria rubroalba sp. nov. (Hydnangiaceae, Agaricales) from Southwestern China. Phytotaxa. Available at: http://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.284.1.4 [Accessed June 17, 2017].
【R3-04126】2017/06/18投稿

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3行まとめ

中国雲南省の熱帯林においてシイ属植物の材に発生した菌を検討し、Laccaria rubroalbaとして新種記載した。
本種は子実体が中型で傘が淡白色~帯赤白色、襞が肉色で疎、担子器が4胞子性、担子胞子が球形~広楕円形で表面が中程度の小刺状であることなどで特徴づけられた。
本種はITS領域に基づく分子系統解析でL. aurantiaなどに近縁であった。
中国雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州勐宋郷

(新種)

Laccaria rubroalba X. Luo, L. Ye, Mortimer & K.D. Hyde
語源…赤白の(傘の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Laccaria yunnanensis
中国雲南省に分布する
担子胞子の装飾が中程度の小刺状
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より子実体のサイズが大きい
本種と異なり子実体が肉色~帯褐色
本種と異なり傘が大型
本種と異なり傘が半球形~凸形
本種と異なり傘縁部に条線を有する
本種より側シスチジアのサイズが大きい
本種と異なり傘表皮が平行菌糸被~放射状に錯綜するのではなく放射状に錯綜する菌糸からなる
本種と異なり傘表皮の菌糸が厚壁ではなく薄壁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Laccaria fulvogrisea
中国雲南省に分布する
担子胞子の装飾が小刺状
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が灰色~帯褐色
本種と異なり担子胞子が大型
本種と異なり縁シスチジアが長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Laccaria salmonicolor
中国に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が帯赤褐色
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が球形~広楕円形ではなく球形
本種と異なり傘表皮が平行菌糸被~放射状に錯綜するのではなく平行菌糸被
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Laccaria laccata(キツネタケ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくフランス、オーストリア、米国などに分布する
本種と異なり子実体がほぼヒダサカズキタケ型
本種と異なり子実体が淡橙色
本種と異なり襞が厚い
本種と異なり襞が直生ではなく柄に広く付着する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Laccaria himalayensis
中国に分布する
担子胞子の装飾が中程度の小刺状
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘が帯赤白色ではなく中央部が褐色で縁部が橙桃色
本種と異なり襞が直生ではなく直生~垂生する
本種と異なり担子胞子が球形~広楕円形ではなく球形
本種と異なり傘表皮が平行菌糸被~放射状に錯綜するのではなく円筒形および不規則に膨大する菌糸からなる平行菌糸被
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Laccaria acanthospora
中国に分布する
襞の間隔が疎
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が橙色
本種と異なり襞の幅が広い
本種と異なり柄が桃色~ラベンダー色を帯びる
本種より担子胞子が長い
本種と異なり担子胞子の装飾が中程度の小刺状ではなく幅広い小刺状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Laccaria aurantia
中国雲南省に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり襞が肉色ではなく橙色
本種と異なり担子胞子が球形~広楕円形ではなく球形および風船状
本種と異なり担子胞子の装飾が中程度の小刺状ではなく大型で短い密な小刺状
本種と異なり側シスチジアが短い
本種と異なり傘表皮が”semper hypha intertextis”である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される