2018年7月29日 (仮訳)アフリカ中部の熱帯雨林に産した被実性の新種、Lactarius megalopterusは動物体内を介した胞子散布への適応を示す Beenken, L., Sainge, MN. & Koeyan, A. 2016. Lactarius megalopterus, a new angiocarpous species from a tropical rainforest in Central Africa, shows adaptations to endozoochorous spore dispersal. Mycological Progress. Available at: https://doi.org/10.1007/s11557-016-1198-4 [Accessed July 28, 2018]. 【R3-05348】2018/7/29投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ カメルーンの熱帯雨林で採集された被実性の子実体を有する一種を検討し、Lactarius megalopterusとして新種記載した。 本種は担子胞子の装飾が非常に丈の高い翼状であることで特徴づけられた。 胞子の形質のほか、子実体の芳香や温和な味などから、本種の胞子散布に哺乳類による菌食が関与しているという仮説を提唱した。 Cameroon, Southwest Region, Ndian Division, Diongo Community Forest, peripheral zone of the Onge Forest Reserve, SE of Bamusso, close to Diongo village (新種) Lactarius megalopterus Beenken & Sainge 語源…大きな翼の(担子胞子の装飾から) 【よく似た種との区別】 Lactarius angiocarpus 同じPlinthogali亜属に含まれる アフリカに分布する 森林に生息する 子実体が被実性 子実体が類球形~不規則形 柄を欠く コルメラを欠く nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカメルーンではなくザンビアなどに分布する 本種より子実体のサイズが大きい 本種と異なり外皮が帯褐黄色~橙色で桃色を帯びるのではなく淡クリーム色 本種と異なりグレバが淡い帯桃褐色ではなく淡クリーム色 本種と異なり乳液が外皮周辺のみではなくグレバ全体から豊富に分泌される 本種より担子胞子の装飾の丈が低い 本種と異なり担子胞子の装飾が不完全な網目状 本種と異なり外皮表皮が柵状被ではなく毛状被 nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactarius dolichocaulis 同じPlinthogali亜属に含まれる アフリカに分布する 森林に生息する 子実層がグレバ状 シスチジアを欠く 偽シスチジアを欠く 本種と異なりカメルーンではなくザンビアなどに分布する 本種と異なり子実体が被実性ではなくセコティオイドである 本種と異なり担子胞子の装飾が網目状 Lactarius saturnisporus 熱帯に分布する 子実体が被実性 担子胞子の装飾が丈の高い翼状 nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカメルーンではなくスリランカなどに分布する 本種と異なりフタバガキ科植物が宿主として知られている nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactarius shoreae 熱帯に分布する 子実体が被実性 担子胞子の装飾が丈の高い翼状 nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカメルーンではなくスリランカなどに分布する 本種と異なりフタバガキ科植物が宿主として知られている nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactarius echinellus 熱帯に分布する nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカメルーンではなくスリランカなどに分布する 本種と異なりフタバガキ科植物が宿主として知られている 本種と異なり担子胞子の装飾が刺状 nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactarius echinus 熱帯に分布する nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカメルーンではなくスリランカなどに分布する 本種と異なりフタバガキ科植物が宿主として知られている 本種と異なり担子胞子の装飾が刺状 nrLSU+ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Arcangeliella beccarii 子実体が被実性 担子胞子の装飾の丈が非常に高い 本種と異なりカメルーンではなくオーストラリアなどに分布する 本種と異なり担子胞子の装飾が不完全な網目状 Arcangeliella malaiensis 子実体が被実性 担子胞子の装飾の丈が非常に高い 本種と異なりカメルーンではなくマレーシアなどに分布する 本種と異なり担子胞子の装飾が不完全な網目状