2018年12月28日 (仮訳)タスマニア産のLecanora symmictaグループの新種、Lecanora helmutii Pérez-Ortega, S. & Kantvilas, G. 2018. Lecanora helmutii, a New Species from the Lecanora symmicta Group from Tasmania. Herzogia. Available at: https://doi.org/10.13158/heia.31.1.2018.639 [Accessed December 28, 2018] 【R3-05806】2018/12/28投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ オーストラリア、タスマニアの森林で採集された樹皮生痂状地衣の一種を検討し、Lecanora helmutiiとして新種記載した。 本種はビアトラ型の子器、レカノラ型の子嚢などL. symmictaグループに典型的な形質を有し、さらに類白色の粉芽塊とウスニン酸およびゼオリンなどで特徴づけられた。 本種は分子系統解析でもL. symmictaグループに位置付けられた。 Australia, Tasmania, eastern side of Stanley Highway (新種) Lecanora helmutii Pérez-Ortega & Kantvilas 語源…オーストリアの地衣学者、Helmut Mayrhofer博士に献名 【よく似た種との区別】 Lecanora symmicta オーストラリアに分布する 子器がビアトラ型 果殻が退化的 子嚢がレカノラ型 子嚢のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 側糸の幅の範囲が重なる 子器に共生藻の細胞を欠く 子器に結晶を欠く 地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを含む ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりドイツ、スペインなどにおける分布が知られている 本種と異なり子器盤がクリーム色~帯黄レモン色ではなく帯桃色~橙褐色 本種と異なり子器に粉霜を欠く 本種と異なり粉芽を欠く 本種より子実層の最大幅が狭い 本種と異なり地衣成分としてチオファン酸およびその他のキサントン類を含む ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lecanora subtecta オーストラリアに分布する 地衣体が小粒状になることがある 子器がビアトラ型 果殻が退化的 地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを含む 本種と異なりユーカリが優占する硬葉樹林などに生息する 本種より地衣体の小粒のサイズが小さい 本種と異なり子器盤がクリーム色~帯黄レモン色ではなく黄色~淡橙桃色 本種と異なり子器の粉霜が白色ではなくレモン黄色 本種と異なり子器の粉霜が微細ではなく粗い 本種と異なり粉芽を欠く 本種より子実層の最大幅が狭い 本種より子嚢胞子の幅が僅かに狭い 本種より側糸の幅が狭い 本種と異なり地衣成分として2_5_7-トリクロロ-3-O-メチルノルリケキサントンおよびイソアルトテリンなどを含む Lecanora coppinsiarum オーストラリアに分布する 子器がビアトラ型 子器の粉霜が白色 果殻が退化的 粉芽を形成する 子嚢のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 本種と異なり子器盤がクリーム色~帯黄レモン色ではなく橙桃色 本種と異なり子器の粉霜が微細ではなく粗い 本種より粉芽のサイズが通常大きい 本種より子実層の最大幅が狭い 本種より側糸の幅が狭い 本種と異なり地衣成分としてアトラノリンを含む 本種と異なり地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを含まない Lecanora confusa 粉芽を形成することがある 地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを含む ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりオーストラリアにおける分布が知られていない 本種と異なり地衣体が帯黄色 本種と異なり子器の粉霜が微細ではなく微細~粗い 本種と異なり粉芽が帯黄色 本種と異なり地衣成分としてキサントン類を含む ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lecanora perconfusa 本種と異なりオーストラリアではなくバハ・カリフォルニアに分布する Lecanora strobilina 地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを含む ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子器縁部が帯黄緑色の小粒に変化する 本種と異な例地衣成分としてデカルボキシスクアマト酸、バルバチン酸、スクアマト酸などを含むことがある ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lecanora orae-frigidae 沿岸域に分布する 地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを含む 本種と異なりオーストラリアではなく北半球などに分布する 本種と異なり粉芽塊が類白色ではなく青灰色~帯灰緑色 本種と異なり地衣成分としてチオファン酸および通常2番目のキサントン類を含む Lecanora compallens 地衣体が白色 地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを含む ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子器が知られていない 本種と異なり粉芽が帯黄色~帯緑色 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lecanora expallens 地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを含む ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり粉芽が帯黄色~帯緑色 本種と異なり地衣成分としてチオファン酸およびアルトテリン類似のキサントン類、未知成分などを含む ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lecanora aitema 地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを含む ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より子器が暗色 本種と異なり地衣成分としてキサントン類を含む ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lecanora flavoleprosa 粉芽を形成する 地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを含む ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子器が暗青緑色~暗褐色 本種より粉芽のサイズが大きい 本種と異なり粉芽が淡黄色~黄緑色 本種と異なり複数の未同定のテルペノイドを含む ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lecanora kohu 本種と異なりオーストラリアではなくチャタム諸島などに分布する 本種と異なり子器が埋生する 本種と異なり粉芽を欠く 本種と異なり地衣成分としてプソロミン酸およびアトラノリンを含む 本種と異なり地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを含まない