(仮訳)ユーラシアおよび北米産のウスニン酸を含む不稔の新種、Lecanora stanislai
Guzow-Krzemińska, B. et al., 2017. Lecanora stanislai, a new, sterile, usnic acid containing lichen species from Eurasia and North America. Phytotaxa. Available at: https://biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.329.3.1 [Accessed December 14, 2017].
【R3-04663】2017/12/14投稿

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3行まとめ

ヨーロッパおよび北米で採集された樹皮生痂状地衣の一種を検討し、Lecanora stainislaiとして新種記載した。
本種は地衣体がごく薄く、粉芽がいくぶん連続的な層をなし、地衣成分としてウスニン酸を含むことなどで特徴づけられた。
また、本種に類似するL. expallensの系統的位置を初めて明らかにした。
Poland, równina Bielska, Białowieża Forest, Białowieża national Park

(新種)

Lecanora stanislai Guzow-Krzemińska, Łubek, Malíček & Kukwa
語源…ポーランドの地衣学者、Stanisław Cieśliński教授に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Lecanora expallens
ポーランド、チェコに分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを含む
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフィンランドなどにおける分布が知られている
本種と異なり粉芽が帯黄色~淡い帯褐色
本種と異なり地衣成分としてチオファン酸およびその他のキサントン類を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lecanora compallens
チェコ、ポーランドに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイタリア、オランダなどにおける分布が知られている
本種と異なり地衣体が通常明瞭でないのではなくしばしば明瞭な小区画の部位を有する
本種と異なり地衣体が帯白灰色~黄灰色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lecanora austrocalifornica
北米に分布する
地衣成分としてウスニン酸を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり粉芽を欠く
本種と異なり地衣成分としてフマルプロトセトラル酸を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lecanora thysanophora
ポーランドに分布する
地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを含む
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり初生菌糸が繊維状
本種と異なり地衣成分としてアトラノリンおよび未知のテルペノイド類を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lecanora flavoleprosa
ポーランドに分布する
形態的に類似している
地衣成分が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり亜寒帯~高山帯に分布する
本種と異なり地衣成分として未知のキサントンを含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lecanora strobilina
地衣成分としてウスニン酸を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり不稔ではなく常に稔性を有する
本種と異なり真の粉芽を形成することがない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lecanora symmicta
地衣成分としてウスニン酸を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり不稔ではなく常に稔性を有する
本種と異なり真の粉芽を形成することがない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lepraria ecorticata
地衣成分としてウスニン酸を含む
本種と異なり地衣成分としてゼオリンを欠く
Lepraria leuckertiana
地衣成分としてウスニン酸を含む
本種と異なり地衣体が綿毛状
本種と異なり裂片を有する
本種と異なり髄層が厚い
Leprocaulon coriense
地衣成分としてウスニン酸を含む
本種と異なり裂片を有する
Septotrapelia usnica
地衣成分としてウスニン酸を含む
本種と異なり裂片を有する
Leprocaulon calcicola
本種と異なり樹上ではなくモルタルおよびコケ上に発生する
本種より地衣体の小粒のサイズが大きい
Leprocaulon knudsenii
本種と異なり樹上ではなく岩上に発生する
本種と異なり地衣体が層をなさない