(仮訳)イタリアで発見された子実層状被の傘表皮を持つ新種Lepiota sanguineofracta
Vizzini, A., Ercole, E. & Voyron, S., 2013, Lepiota sanguineofracta (Basidiomycota, Agaricales), a new species with a hymeniform pileus covering from Italy. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-013-0950-2 [Accessed April 10, 2014].
【R3-00592】2014/04/10投稿

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3行まとめ

イタリア・トリノの植物園で採集された、子実層状被の傘表皮を持つ菌を、Lepiota sanguineofractaとして新種記載した。
本種は肉に赤変性があり、顕著な甘い臭いがあり、担子胞子に2核を含むことなどで特徴づけられた。
本種は形態的・系統的にLepiota coloratipesに近縁であったが、肉眼的形質と顕微鏡的形質の両方で区別された。
Italy, Piedmont, Turin, Turin Botanical Garden, Turin Botanical Garden

(新種)

Lepiota sanguineofracta Vizzini
語源…血赤色で壊れた(肉の変色性と傘表面の性状から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Lepiota coloratipes
ヨーロッパに分布する
傘が緑色を帯びることがある
傘表面に通常亀裂が生じない
傘表面が雲母状
柄の基部が帯赤色
明瞭なつばを欠く
縁シスチジアが様々な形状をとる
傘表皮が子実層状被
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国や北米、ヨーロッパの他の地域にも分布する
本種ほど傘の緑色が明瞭でない
本種と異なり襞がクリーム桃色を帯びない
本種と異なり肉が血赤色に変色しない
本種と異なり顕著な甘い臭いを欠く
本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい
本種と異なりメルツァー液中で通常担子胞子に疣状装飾が観察される
本種と異なり担子胞子に2核ではなく1核を含む
本種と異なり担子胞子が成熟するとメタクロマティックである
本種と異なり子実体の全組織に微小な油滴を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lepiota neophana
傘表皮が子実層状被
本種と異なり傘が帯褐橙色~淡褐色ではなく黄褐色~暗褐色
本種と異なり傘に中丘を持つ
本種と異なり明瞭なつばを持つ
本種と異なり縁シスチジアを欠く
本種と異なりクランプが稀にしか見られない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lepiota neophana var. europaea
傘表皮が子実層状被
本種と異なり傘が帯褐橙色~淡褐色ではなく黄褐色~暗褐色
本種と異なり傘に中丘を持つ
本種と異なり明瞭なつばを持つ
本種と異なり縁シスチジアを欠く
本種と異なりクランプが稀にしか見られない
Lepiota neophana f. papillata
傘表皮が子実層状被
本種と異なり傘が帯褐橙色~淡褐色ではなく黄褐色~暗褐色
本種と異なり傘に中丘を持つ
本種と異なり明瞭なつばを持つ
本種と異なり縁シスチジアを欠く
本種と異なりクランプが稀にしか見られない
Lepiota psalion
傘表皮が子実層状被
本種と異なり明瞭なつばを持つ
本種と異なり縁シスチジアが多型ではなく棍棒形
本種より傘表皮の構造が緩い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lepiota pyrochroa
本種と異なり傘が帯褐橙色~淡褐色ではなく橙赤色
本種と異なり柄が帯赤褐色ではなく橙赤色
本種と異なりメルツァー液中で担子胞子が粗面に見える
本種と異なり縁シスチジアが多型ではなく棍棒形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される