(仮訳)米国ニュージャージー州産の新種、Leucoagaricus dacrytus
Vellinga, EC. & Balsley, RB., 2010. Leucoagaricus dacrytus – a new species from New Jersey, U.S.A. Mycotaxon. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2010/00000113/00000001/art00004 [Accessed June 3, 2015].
【R3-01885】2015/06/03投稿

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3行まとめ

米国ニュージャージー州のQuercus rubra林で見出された菌を検討し、Leucoagaricus dacrytusとして新種記載した。
本種は褐色の傘を有し、表面全体に黄金色の水滴を滲出することや、長楕円状扁桃形の担子胞子、狭棍棒形の縁シスチジアなどで特徴づけられた。
本種はヨーロッパ産のLeucoagaricus tenerと近縁であったが、担子胞子のサイズおよび分子系統解析で区別された。
USA, New Jersey, Hunterdon Co., Lebanon, Oakmoss Mycological Preserve

(新種)

Leucoagaricus dacrytus Vellinga
語源…泣いている(子実体表面の滴から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Leucoagaricus tener
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
子実体表面に水滴を滲出する
本種と異なり米国ではなくヨーロッパに分布する
本種より子実体のサイズが小さい
本種より担子胞子が僅かに長い
本種より担子胞子の幅が広い
本種と異なり縁シスチジアが狭棍棒形ではなく円筒形に近い
本種よりITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(少なくともITS1のみで50塩基が異なる)
Leucocoprinus cepistipes(キヌカラカサタケ)
子実体表面に水滴を滲出する
本種と異なり傘が褐色ではなく帯灰色
本種と異なり担子胞子に発芽孔を有する
本種と異なり縁シスチジアが大型
本種と異なり縁シスチジア頂部に突起を有する
Leucocoprinus lacrymans
子実体表面に水滴を滲出する
本種と異なり米国ではなくインドに分布する
本種と異なり子実体に変色性を欠くのではなく傷つくと赤変する
本種と異なり担子胞子に発芽孔を有する
本種と異なり縁シスチジアが狭棍棒形ではなく長い円筒形
Leucoagaricus brunneocingulatus
本種と異なり米国ではなくイギリスおよびイタリアに分布する
本種と異なり子実体表面に水滴を滲出しない
本種と異なり傘が褐色ではなく赤褐色
本種と異なりつばの縁が褐色
Leucoagaricus brunneosquamulosus
子実体に褐色の鱗片を有する
本種と異なり米国ではなくカナリア諸島に分布する
本種と異なり担子胞子に顕著な発芽孔を有する
本種と異なり縁シスチジアが狭棍棒形ではなく狭円筒形
本種と異なり傘表皮の末端要素が直立する円筒形~狭瓶形
Leucoagaricus infuscatus
傘が褐色
傘表面に小鱗片を有する
傘表面に平行菌糸被状の被覆物を伴う
本種と異なり子実体表面に水滴を滲出しない
本種と異なり傘の色が白地に中央部が褐色
本種と異なり縁シスチジアが狭棍棒形ではなく狭棍棒形~ほぼ頭状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される