(仮訳)イタリアにおけるピスタチオの潰瘍病および衰退の原因菌である新種Liberomyces pistaciae
Vitale, S. et al., 2018. Liberomyces pistaciae sp. nov., the causal agent of pistachio cankers and decline in Italy. MycoKeys. Available at: https://doi.org/10.3897/mycokeys.40.28636 [Accessed September 20, 2018].
【R3-05510】2018/9/21投稿

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3行まとめ

イタリア、シチリア州においてピスタチオに病害を引き起こした菌を検討し、Liberomyces pistaciaeとして新種記載した。
形態学的検討および分子系統解析を実施したほか、温度適性などを検討し、接種試験により本種の病原性を確かめた。
また、当初本種と誤同定されていたAsteromella pistaciarumが再検討の結果、全く異なる病原菌であることを示し、この種のレクトタイプ標本を指定した。
Italy, Sicily, Bronte, (Catania province)

(新種)

Liberomyces pistaciae Voglmayr, S. Vitale, D. Aiello, Guarnaccia, Luongo & Belisario
語源…カイノキ属の
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【よく似た種との区別】
Septoria pistaciarum
同じピスタチオを宿主とする
宿主に対する病原性を有する
形態的に類似している(初めこの種に誤同定された)
分生子殻を形成する
分生子のサイズが類似している
本種と異なりイタリアではなくトルコなどに分布する
本種と異なり潰瘍病ではなく葉の病害を引き起こす
本種と異なり分生子柄が退化的
本種と異なりフィアライドを有する
本種より分生子の縦横比が大きい
本種より分生子の形状が顕著に細長い
Liberomyces macrosporus
形態的に類似している
ITS+nrLSUおよびITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり病原菌ではなくエンドファイトとして分離される
本種より分生子が顕著に長い
ITS+nrLSUおよびITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Liberomyces saliciphilus
形態的に類似している
ITS+nrLSUおよびITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり病原菌ではなくエンドファイトとして分離される
本種より分生子が顕著に長い
ITS+nrLSUおよびITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Septoria pistaciarum Caracc.
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【よく似た種との区別】
Liberomyces pistaciae
同じピスタチオを宿主とする
宿主に対する病原性を有する
形態的に類似している(初め本種に誤同定された)
分生子殻を形成する
分生子のサイズが類似している
本種と異なりトルコなどではなくイタリアに分布する
本種と異なり葉の病害ではなく潰瘍病を引き起こす
本種と異なり分生子柄が退化的でない
本種と異なりフィアライドを欠く
本種より分生子の縦横比が小さい
本種ほど分生子の形状が細長くない