(仮訳)中国四川省においてPicea likiangensis var. rubescensに生じた新種、Lirula sichuanensis
Yang, C-L. et al., 2017. Lirula sichuanensis sp. nov. on Picea likiangensis var. rubescens from Sichuan, China. Mycotaxon. Available at: https://www.ingentaconnect.com/contentone/mtax/mt/2018/00000132/00000004/art00014 [Accessed April 15, 2020] 【R3-07230】2020/4/15投稿

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3行まとめ

中国四川省においてPicea likiangensis var. rubescensの針葉に生じた菌を検討し、Lirula sichuanensisとして新種記載した。
本種は植林地において当該宿主に重度の葉枯病を引き起こし、急速に広まった。
本種は子嚢胞子が厚いゼラチン質の鞘に包まれ、側糸が長くて幅広く、通常屈曲し、先端があまり膨大せず多隔壁であることなどで特徴づけられた。
中国四川省綿陽市平武県洋洞河林区

(新種)

Lirula sichuanensis X.L. Xu, C.L. Yang & Y.G. Liu
語源…四川産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Lirula macrospora
同じPicea likiangensis var. rubescensを宿主とする
宿主の針葉に生じる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPicea likiangensis var. rubescens以外のトウヒ属植物が宿主として知られている
本種より子嚢のサイズが小さい
本種と異なり子嚢が棍棒形~円筒形
本種より子嚢胞子のサイズがずっと小さい
本種と異なり子嚢胞子が棍棒形
本種と異なり子嚢胞子がゼラチン質の鞘に包まれるという特徴を欠く
本種より側糸のサイズが小さい
本種と異なり側糸が先端でほとんど膨大せず、分枝するのではなく、先端で膨大し分枝しない
本種と異なり分生子果が針葉上で2列あるいは崩れた列をなすという特徴を欠く
本種より分生子のサイズがずっと小さい
本種と異なり時に”trichogynes”が突出する
本種と異なり基盤子座が不明瞭という特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lirula brevispora
同じトウヒ属植物を宿主とする
宿主の針葉に生じる
本種と異なり中国ではなくカナダなどに分布する
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子がゼラチン質の鞘に包まれるという特徴を欠く
本種より側糸のサイズが小さい
本種と異なり側糸が分枝するという特徴を欠く
本種と異なり基盤子座が不明瞭という特徴を欠く
Lirula yunnanensis
中国に分布する
同じマツ科植物を宿主とする
子嚢のサイズが類似している
子嚢の形状が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりトウヒ属ではなくモミ属植物などを宿主とする
本種と異なり子嚢果が帯青灰色~帯青黒色
本種より子嚢胞子の幅が狭い
本種と異なり子嚢胞子にゼラチン質の帽を伴う
本種より子嚢胞子のゼラチン質の鞘が薄い
本種より分生子殻のサイズが大きい
本種と異なり分生子殻が淡い帯黄褐色
本種と異なり分生子殻が葉の下面ではなく上面において葉脈に沿って生じる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される