(仮訳)隔離分布を示す新種、Lyomyces denudatus
Viner, I. & Miettinen, O. 2022. Lyomyces denudatus, a new species with a disjunct distribution. Lilioa. Available at: https://www.lillo.org.ar/journals/index.php/lilloa/article/view/1664 [Accessed May 1, 2023] 【R3-10563】2023/5/1投稿

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3行まとめ

ナンキョクブナ属樹木の樹皮に発生したコウヤクタケ類の一種を検討し、Lyomyces denudatusとして新種記載した。
本種はアルゼンチンとニュージーランドに隔離分布し、シスチジアの末端が結晶に覆われない点が特徴的であった。
分子系統解析の結果からL. fumosusL. leptocystidiatusの独立種としての認識には疑問が生じたが、L. fimbriatusのシノニムとする措置は差し控えられた。
Argentina, Tierra del Fuego Province: Ushuaia, Monte Olivia

(新種)

Lyomyces denudatus Viner
語源…裸の(シスチジアの末端が結晶に覆われないことから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Lyomyces fimbriatus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリおよびニュージーランドではなく台湾などに分布する
本種と異なり子実体に長縁毛状の突起を有する
本種と異なり子実層托がグランディニオイドである
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種よりシスチジアの形状が多様である
本種と異なりシスチジアが厚い結晶の鞘に包まれるという特徴を欠く
本種と異なりシスチジアの近位細胞壁が厚壁という特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lyomyces densiusculus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリおよびニュージーランドではなくウガンダなどに分布する
本種と異なり子実下層が密に詰まった菌糸からなる
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種ほどシスチジアが分化しない
本種よりシスチジアが短い
本種と異なりシスチジアが単一の結晶に覆われる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される