(仮訳)地中海地域で採集されたMarasmiellusCandidi節の新種、Marasmiellus celebanticus
Perez-De-Gregorio, MA. et al., 2011. Marasmiellus celebanticus (Agaricales, Omphalotaceae), a new species of Marasmiellus sect. Candidi collected in the Mediterranean area. Phytotaxa. …. Available at: http://www.researchgate.net/publication/264239649_Marasmiellus_celebanticus_%28Agaricales_Omphalotaceae%29_a_new_species_of_Marasmiellus_sect._Candidi_collected_in_the_Mediterranean_area [Accessed September 3, 2014].
【R3-01067】2014/09/04投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

スペイン北東部の沿岸域でヨシの枯れた稈に群生していたMarasmiellusCandidi節の菌を検討し、M. celebanticusとして新種記載した。
ITS領域に基づく分子系統解析の結果、本種はMarasmiellus candidusに近縁であることが示唆された。
本種は傘が褐色、縁シスチジアが棍棒形である点でCandidi節の種としては独特であった。
Spain, Girona, Bassa del Burro (Tamariu), Palafrugell

(新種)

Marasmiellus celebanticus Pérez-De-Greg., Vizzini, Contu & Roqué
語源…アヴィエヌスの紀行記、「オラ・マリティマ (Ora maritima)」におけるタイプロカリティ周辺の地名表記、”Iugum Celebanticum”より
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Marasmiellus candidus(シロホウライタケ)
同じCandidi節に含まれる
ヨーロッパに分布する
柄が中実
柄の基部が帯黒褐色に変色する
担子胞子のサイズが類似している
担子胞子の形状が類似している
側シスチジアを欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じ/tetrapyrgosクレードに含まれる)
本種と異なり傘が褐色ではなく白色
本種と異なり襞が退化的で盛んに脈状連絡する
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形ではなく糸状~類瓶形
本種と異なり傘シスチジアが円筒形・紡錘形・棍棒形・頭状便腹形など様々な形状ではなく糸状~類瓶形
本種と異なり柄シスチジアが不規則な棍棒形~頭状便腹形ではなく糸状~類瓶形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度95.7%)
Marasmiellus pacificus
同じCandidi節に含まれる
形態的に類似している
本種と異なりスペインではなくハワイに分布する
本種と異なり傘が淡褐色~暗褐色ではなく淡灰色
本種と異なり襞の間隔が中程度に疎ではなく疎~やや疎
本種と異なり一次襞の数が20-35ではなく12-16
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形ではなく便腹状嘴形で長い柄を持つ
Marasmiellus subnigricans
同じCandidi節に含まれる
本種と異なりスペインではなくフロリダ州およびアルゼンチンに分布する
本種と異なり傘が淡褐色~暗褐色ではなく白色で老成または乾燥すると暗褐色~帯黒色になる
本種と異なり傘が凸形でのちに扁平になるのではなく鐘形
本種と異なり襞がしばしば黒色を帯びる
本種と異なり傘が白色でのちに黒色の点を生じる
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり側シスチジアを持つ
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形ではなくアンプル形
Marasmiellus albofuscus
同じCandidi節に含まれる
本種と異なりスペインではなくキューバおよびグアドループに分布する
本種と異なり傘が淡褐色~暗褐色ではなく白色
本種と異なり傘に網目状の溝線を生じる
本種と異なり襞に盛んに脈状連絡がある
本種と異なり襞が硬く砕けやすい
本種と異なり柄の基部が暗色に変色する性質を欠き白色
本種と異なり側シスチジアを持つ
本種と異なり傘シスチジアを欠く
本種と異なり柄シスチジアを欠く
Marasmiellus coilobasis
同じCandidi節に含まれる
本種と異なりスペインではなくブラジルおよびボリビアに分布する
本種と異なり傘が淡褐色~暗褐色ではなく無色~白色
本種と異なり襞が盛んに脈状連絡する
本種と異なり柄が暗色を帯びず類白色
本種と異なり柄の基部が有色厚壁の剛毛状要素に覆われる
本種と異なり担子器が1-4胞子性ではなく2胞子性
本種より担子胞子のサイズが大きい
Marasmiellus rhizomorphigenus
同じCandidi節に含まれる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じ/tetrapyrgosクレードに含まれる)
本種と異なりスペインではなく韓国に分布する
本種と異なり傘が淡褐色~暗褐色ではなく類白色~帯灰色
本種と異なり襞が不規則~分枝し特に老成すると脈状連絡を生じる
本種と異なり柄が短い
本種と異なり柄がしばしば基部に向かって細まる
本種と異なり柄が白色でのちに基部から帯褐灰色~暗褐色を帯びるのではなく、頂部が襞と同色で基部にかけて帯褐灰色~帯灰褐色
本種と異なりよく発達した根状菌糸束を伴う
本種と異なり子実層シスチジアが棍棒形ではなく紡錘状・瓶形・類瓶形
本種と異なり側シスチジアを持つ
本種と異なり傘に剛毛を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmiellus helminthocystis
同じCandidi節に含まれる
本種と異なりスペインではなくブラジルおよびペルーに分布する
本種と異なり子実体が灰色を帯びる
本種と異なり柄の下部が灰褐色を帯びない
本種と異なり薄いが明瞭なラメアレス構造からなる外被膜を有する
本種と異なり側シスチジアを持つ
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形ではなく長い頸部を持つ便腹形
Marasmiellus volvatus
同じCandidi節に含まれる
本種と異なりスペインではなくブラジルに分布する
本種と異なり傘が淡褐色~暗褐色ではなく白色
本種と異なり傘に溝線を生じる
本種と異なり襞が白色~淡褐色ではなく白色
本種と異なり柄が白色でのちに基部から帯褐灰色~暗褐色を帯びるのではなく白色
本種と異なり柄の基部が典型的には繊維状の菌糸からなる壺形
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種より縁シスチジアの発達が乏しい
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形ではなく不明瞭で繊維状