(仮訳)日本の沿岸域において砂丘から初めて記録されたMarasmius-blightを引き起こす菌、Marasmiellus mesosporus
Takehashi, S., Kasuya, T. & Kakishima, M. 2007. Marasmiellus mesosporus, a Marasmius-blight fungus newly recorded from sand dunes of the Japanese coast. Mycoscience. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s10267-007-0380-6 [Accessed July 17, 2022] 【R3-09697】2022/7/17投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

日本各地の海岸砂丘で採集された菌をMarasmiellus mesosporusと同定し、本種を日本新産種として報告した。
本種は枯死あるいは生存している海浜の草本、特にハマニンニク、ケカモノハシ、チガヤなどの根や茎から発生していた。
ヨーロッパ産の標本と形態形質を比較検討し、担子胞子のサイズ以外が肉眼的・顕微鏡的にほぼ同一であることを確かめた。

(日本新産種)

Marasmiellus mesosporus Singer
スナジホウライタケ
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Marasmiellus carneopallidus
同じイネ科植物などを宿主とする
乾生草地に発生する
草本の茎および根から発生する
柄が有色
傘表皮の構造が類似している
本種より柄が鈍色
本種と異なり縁シスチジアが広棍棒形
本種と傘表皮の構造が異なる
Marasmiellus vaillantii
縁シスチジアが珊瑚形
傘表皮に分化に乏しいラメアレス構造を有する
柄シスチジアが珊瑚形
本種と生息環境が異なる
本種と異なり傘表面に放射状の溝線や皺をあらわす
本種より担子胞子のサイズがやや小さい
Marasmiellus pachycraspedum
縁シスチジアが珊瑚形
傘表皮に分化に乏しいラメアレス構造を有する
柄シスチジアが珊瑚形
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形~類紡錘形
本種と異なり縁シスチジアに褐色結晶を伴う
Marasmiellus vernalis(ハルノキノボリホウライタケ)
同じQuercini亜節に含まれる
日本に分布する
担子胞子のサイズが類似している
縁シスチジアの形状が類似している
傘表皮の構造が類似している
本種と異なり草本植物ではなくクロマツなどに発生する
本種と異なり根や茎ではなく樹皮に発生する
本種より子実体のサイズがずっと小さい