(仮訳)中国で腐朽材から分離されたアナモルフ酵母の新種Metschnikowia henanensis
Hui, F-L. et al., 2013. Metschnikowia henanensis sp. nov., a new anamorphic yeast species isolated from rotten wood in China. Antonie van Leeuwenhoek. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s10482-012-9871-3 [Accessed May 6, 2014].
【R3-00791】2014/06/09投稿

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3行まとめ

中国河南省の宝天曼自然保護区および老界嶺自然保護区で腐朽材から分離されたセロビオース資化性酵母の4菌株を検討した。
分子系統解析やその他の分類形質を比較し、これらの菌株を基に新種Metschnikowia henanensisを記載した。
本種は厚壁胞子を形成したが子嚢胞子を形成せず、D1/D2に基づく分子系統解析ではCandida属の2未記載種と姉妹群を形成した。

※本新種とD1/D2領域に基づく分子系統解析で最も近縁だったのはIMB-EMP4およびIMB-EMP5で、配列には1%の相違(3塩基置換および2ギャップ)があった。ITS領域の配列では10.3%の相違が見られた(15塩基置換および20ギャップ)。
※未記載種の情報については、正式な記載が行われてから追記します。

中国河南省南陽市宝天曼自然保護区

(新種)

Metschnikowia henanensis Hui, Chen, Li, Niu and Ke
語源…河南産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Metschnikowia viticola
50%グルコース培地で生育可能
D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくハンガリーに分布する
本種と異なり腐朽材ではなくブドウの果実から分離されている
本種と異なりD-グルコサミン、D-キシロース、コハク酸、クエン酸、エタノール、カダベリンを資化可能
本種と異なりガラクトース、マルトース、スクロース、トレハロースを発酵しない
本種と異なりビタミン要求性を持つ
D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列に12.1%の相違、41塩基置換および23ギャップ)
ITS領域の塩基配列が顕著に異なる (10.5%、23塩基置換および14ギャップ)
Candida kofuensis
50%グルコース培地で生育可能
D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく日本に分布する
本種と異なり腐朽材ではなくブドウの果実から分離されている
本種と異なりD-グルコサミン、D-キシロース、コハク酸、クエン酸、エタノール、カダベリンを資化可能
本種と異なりガラクトース、マルトース、スクロース、トレハロースを発酵しない
本種と異なりビタミン要求性を持つ
D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Metschnikowia noctiluminum
D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりDL-乳酸、コハク酸、クエン酸を資化可能
本種と異なりガラクトース、マルトース、スクロース、トレハロースを発酵しない
本種と異なり50%グルコース培地で生育しない
本種と異なりビタミン要求性を持つ
D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される