(仮訳)ノルウェーの亜寒帯原生林に産したピンゴケ類の新種、Microcalicium loraasii
Holien, H. & Frisch, A. 2022. Microcalicium loraasii, a new calicioid fungus from old-growth boreal forest in Norway. Graphis Scripta. Available at: https://nhm2.uio.no/botanisk/lav/Graphis/34_4/GS_34_42.pdf [Accessed March 18, 2022] 【R3-09334】2022/3/18投稿

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3行まとめ

ノルウェー、ヌールラン県の亜寒帯林においてマツの材に発生した地衣の一種を検討し、Microcalicium loraasiiとして新種記載した。
本種は子器が円筒形で帯灰白色の粉霜を伴い、無柄~短い柄を有し、マザエジウムが突出せず、子嚢胞子が0-4隔壁であることなどで特徴づけられた。
全世界のMicrocalicium属地衣の検索表を掲載した。
Norway, Nordland, Grane, Danielåsen W

(新種)

Microcalicium loraasii Holien & Frisch
語源…Jostein Lorås氏に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Microcalicium conversum
粉子器を有する
本種と異なりノルウェーではなく北米、南半球などに分布する
本種と異なり子器に粉霜を伴うのではなく伴わない
本種と異なり果殻が帯赤褐色
本種と異なりマザエジウムが突出しないのではなく突出する
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が0ではなく1
本種と異なり粉子器壁が帯赤褐色
本種と異なり粉子器壁がK+青緑色
本種より粉子のサイズが小さい
本種と異なり粉子が広楕円形で両端が丸いのではなく狭楕円形
Microcalicium disseminatum
子器が無柄または短い柄のみを有する
果殻が青緑色
子嚢胞子の横隔壁数が少なくとも成熟時に1以上
側糸が永存性
側糸が硬化する
粉子器を有する
本種と異なり南半球における分布が知られている
本種と異なり子器に粉霜を伴うのではなく伴わない
本種と異なりマザエジウムが突出しないのではなく突出する
本種より子嚢胞子のサイズが僅かに大きい
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が0ではなく(1-)3
Microcalicium arenarium
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり南半球における分布が知られている
本種と異なり子器が無柄または短い柄を有するのではなく顕著な柄を有する
本種と異なり果殻の色素が帯赤褐色
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が常に1
本種と異なり粉子器を有するのではなく欠く
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される