(仮訳)ミトコンドリアゲノム、系統解析、および形態を基に明らかになった中国産の昆虫病原菌の新種、Ophiocordyceps pingbianensis
Chen, S. et al., 2021. Mitogenomics, Phylogeny and Morphology Reveal Ophiocordyceps pingbianensis Sp. Nov., an Entomopathogenic Fungus from China. Life. Available at: https://www.mdpi.com/2075-1729/11/7/686/htm [Accessed July 18, 2021] 【R3-08606】2021/7/18投稿

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3行まとめ

中国雲南省の洞窟においてハンミョウ科甲虫に発生した昆虫病原菌の一種を検討し、Ophiocordyceps pingbianensisとして新種記載した。
本種は分子系統解析でHirsutella nodulosaクレードに含まれた。
本報告は昆虫病原菌の新種からのミトコンドリアゲノムの初報告となった。
中国雲南省紅河ハニ族イ族自治州 屏辺ミャオ族自治県大囲山

(新種)

Ophiocordyceps pingbianensis H. Yu, S.Q. Chen & Y.B. Wang
語源…屏辺産の
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【よく似た種との区別】
Hirsutella liboensis
昆虫病原菌である
分生子形成細胞のサイズの範囲が重なる
分生子形成細胞の基部が顕著に膨大する
分生子のサイズの範囲が重なる
分生子に粘液質の鞘を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりハンミョウではなくボクトウガ科昆虫などを宿主とする
本種と異なり分生子形成細胞がポリフィアライドである
本種と異なり分生子形成細胞の頂部がねじれて疣状になるのではなく2-3回螺旋状になる
本種と異なり分生子形成細胞表面が平滑
本種と異なり分生子が単生ではなく単生または対生する
本種と異なり分生子が卵形または紡錘形ではなく紡錘形またはオレンジの瓤嚢形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ophiocordyceps unituberculata
昆虫病原菌である
分生子が単生する
分生子に粘液質の鞘を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりハンミョウではなくヤガ科昆虫などを宿主とする
本種より分生子形成細胞が長い
本種と異なり分生子形成細胞の基部が顕著に膨大するのではなく基部が錐状に膨大し、頂部付近に大型の周縁突起を有する
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり分生子が卵形~紡錘形ではなく紡錘形~槍形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hirsutella nodulosa
昆虫病原菌である
分生子形成細胞のサイズが類似している
分生子形成細胞の基部が膨大して頂部がしばしば螺旋状にねじれ疣状となる
分生子に粘液質の鞘を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりハンミョウではなくチョウ目昆虫およびダニなどを宿主とする
本種と異なり子座を欠く
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子が卵形または紡錘形ではなく楕円形またはオレンジの瓤嚢形
本種と異なり分生子に粘性を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される