2022年7月5日 (仮訳)中国南部産のGlobisporangium属2新種、G. pengfuenseおよびG. tenuihyphumの分子および形態特性 Chen, J-J. et al., 2022. Molecular and Morphological Characterization of Two New Species of Globisporangium from Southern China, G. pengfuense and G. tenuihyphum. Diversity. Available at: https://www.mdpi.com/1424-2818/14/7/528 [Accessed July 5, 2022] 【R3-09662】2022/7/5投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国江蘇省において苗枯れ、苗立ち枯れ、根腐病などの病徴を呈したダイズから分離されたGlobisporangium pengfuenseおよびG. tenuihyphumの2新種を記載した。 前者は遊走子嚢が球形~類球形、造卵器が平滑、卵胞子が薄壁であり、後者は遊走子嚢が球形~類球形で時に卵状倒洋梨形、造卵器が平滑で、菌糸が比較的幅狭いことなどで特徴づけられた。 分子系統解析で前者はクレードG、後者はクレードJにそれぞれ含まれた。 中国江蘇省南京市江寧区彭福村 (新種) Globisporangium pengfuense Jia J. Chen 語源…彭福産の 【よく似た種との区別】 Globisporangium alternatum 東アジアに分布する 遊走子嚢が球形~類球形 造卵器が末端生または節間生 造卵器のサイズの範囲が重なる 造卵器に装飾を欠く 造精器が雌雄同菌糸性または雌雄異菌糸性 生育適温が25°C 最小生長温度が5°C ITS+Cox1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく日本などに分布する 本種と異なり遊走子嚢が末端生ではなく節間生または末端生 本種より卵胞子のサイズが小さい 本種と異なり卵胞子が充満性またはほぼ充満性なのではなくほとんどの場合非充満性 本種より菌糸の最大幅が狭い 本種と異なり最大生長温度が35°Cではなく30°C 本種よりPCA 25°Cでのコロニーの生長が遅い ITS+Cox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Globisporangium barbulae 東アジアに分布する 遊走子嚢が球形~類球形 造卵器が末端生または節間生 造卵器に装飾を欠く 卵胞子が充満性またはほぼ充満性 卵胞子の壁厚の範囲が重なる 造精器が雌雄同菌糸性または雌雄異菌糸性 PCA 25°Cでのコロニーの生長速度が類似している ITS+Cox1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく日本などに分布する 本種と異なり遊走子嚢が末端生ではなく節間生または末端生 本種と異なり遊走子嚢が鎖生しない 本種より造卵器の平均サイズが小さい 本種より菌糸の最大幅が広い 本種と異なり最大生長温度が35°Cではなく28°C 本種と異なり生育適温が25°Cではなく28°C 本種と異なり最小生長温度が5°Cではなく0°C ITS+Cox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Globisporangium canariense 遊走子嚢が鎖生する 造卵器が末端生または節間生 造卵器に装飾を欠く 造精器が雌雄同菌糸性または雌雄異菌糸性 PCA 25°Cでのコロニーの生長速度が類似している ITS+Cox1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくスペインなどに分布する 本種と異なり遊走子嚢が末端生ではなく通常節間生で時に末端生 本種と異なり遊走子嚢が球形~類球形ではなく球状、球形、類球形、洋梨形、ピーナッツ形、亜鈴形、および長形で乳頭状突起を有するものもある 本種より造卵器のサイズが大きい 本種と異なり卵胞子が充満性またはほぼ充満性なのではなく充満性 本種より卵胞子の壁が厚い 本種より菌糸の最大幅が広い 本種よりPCA 25°Cでのコロニーの生長が速い ITS+Cox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Globisporangium cederbergense 遊走子嚢が末端生 造卵器が末端生または節間生 卵胞子が充満性またはほぼ充満性 ITS+Cox1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく南アフリカなどに分布する 本種と異なり遊走子嚢が球形~類球形ではなく球形 本種より造卵器のサイズが大きい 本種と異なり造卵器に装飾を有することがある 本種より卵胞子の壁が厚い 本種と異なり造精器が雌雄同菌糸性または雌雄異菌糸性ではなく雌雄同菌糸性 本種と異なり最大生長温度が35°Cではなく37°C 本種と異なり生育適温が25°Cではなく27-30°C 本種と異なり最小生長温度が5°Cではなく3-5°C ITS+Cox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Globisporangium iwayamae 遊走子嚢が末端生 造卵器が末端生または節間生 造精器が雌雄同菌糸性または雌雄異菌糸性 生育適温が25°C 最小生長温度が5°C PCA 25°Cでのコロニーの生長速度が類似している ITS+Cox1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくオーストラリアなどに分布する 本種と異なり遊走子嚢が球形~類球形ではなく球形、楕円形、卵状、またはレモン形 本種より造卵器のサイズが大きい 本種と異なり造卵器に装飾を有することがある 本種と異なり卵胞子が充満性またはほぼ充満性なのではなく充満性または非充満性 本種より菌糸の最大幅が広い 本種と異なり最大生長温度が35°Cではなく30°C ITS+Cox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Globisporangium violae 造卵器が末端生または節間生 造卵器に装飾を欠く 最大生長温度が35°C 生育適温が25°C 最小生長温度が5°C PCA 25°Cでのコロニーの生長速度が類似している ITS+Cox1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくオーストラリアなどに分布する 本種と異なり遊走子嚢が末端生ではなく節間生または末端生 本種より造卵器のサイズが大きい 本種と異なり造精器が雌雄同菌糸性または雌雄異菌糸性ではなくほとんどの場合雌雄同菌糸性 本種と異なり卵胞子が充満性またはほぼ充満性なのではなく非充満性 本種より卵胞子の壁の最大厚が大きい 本種より菌糸の最大幅が広い ITS+Cox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国江蘇省南京市浦口区江浦農場 (新種) Globisporangium tenuihyphum Jia J. Chen 語源…幅狭い菌糸の 【よく似た種との区別】 Globisporangium acanthophoron 造卵器のサイズの範囲が重なる 卵胞子のサイズの範囲が重なる 生育適温が30°C 最小生長温度が5°C ITS+Cox1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種と異なり遊走子嚢が知られていない 本種と異なり造卵器に装飾を欠くのではなく有する 本種と異なり造精器が雌雄同菌糸性ではなく雌雄同菌糸性または雌雄異菌糸性 本種より卵胞子の壁が薄い 本種より菌糸の最大幅が大きい 本種と異なり最大生長温度が39°Cではなく37°C 本種よりPCA 25°Cでのコロニーの生長が遅い ITS+Cox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Globisporangium baisense 中国に分布する 遊走子嚢が末端生または節間生 造卵器のサイズの範囲が重なる 造卵器に装飾を欠く 卵胞子のサイズの範囲が重なる 生育適温が30°C 最大生長温度が39°C ITS+Cox1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり造卵器が末端生ではなく末端生または無柄で時に側生 本種と異なり卵胞子が非充満性ではなくほとんどの場合非充満性で時にほぼ充満性 本種と異なり遊走子嚢がほとんどの場合類球形~球形で時に卵状~倒洋梨形ではなく球形、類球形~長形で時に乳頭突起を有する 本種と異なり卵胞子について”double oospore”を有する 本種と異なり造精器が雌雄同菌糸性ではなく雌雄同菌糸性または雌雄異菌糸性 本種より菌糸の最大幅が大きい 本種と異なり最小生長温度が5°Cではなく8°C 本種よりPCA 25°Cでのコロニーの生長が速い ITS+Cox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Globisporangium cystogenes 遊走子嚢が末端生または節間生 造卵器に装飾を欠く 卵胞子が非充満性 ITS+Cox1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくオランダなどに分布する 本種と異なり遊走子嚢がほとんどの場合類球形~球形で時に卵状~倒洋梨形ではなく球形、類球形、卵状でしばしばいくぶん顕著な乳頭突起を有する 本種より造卵器のサイズが大きい 本種と異なり造卵器が末端生ではなく末端生または柄をつけ側生し、時に節間生 本種と異なり造精器が雌雄同菌糸性ではなく雌雄異菌糸性 本種より卵胞子のサイズが大きい 本種より卵胞子の壁が厚い 本種より菌糸の最大幅が大きい 本種と異なり生育適温が30°Cではなく24°C 本種と異なり最大生長温度が39°Cではなく27-30°C 本種と異なり最小生長温度が5°Cではなく3-6°C 本種よりPCA 25°Cでのコロニーの生長が遅い ITS+Cox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Globisporangium nodosum 遊走子嚢が末端生または節間生 造卵器に装飾を欠く 卵胞子のサイズの範囲が重なる 卵胞子が非充満性 ITS+Cox1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくフランスなどに分布する 本種と異なり遊走子嚢がほとんどの場合類球形~球形で時に卵状~倒洋梨形ではなく球形、類球形、卵状、洋梨形で時にピーナッツ形 本種と異なり造卵器が末端生ではなく末端生または節間生 本種と異なり卵胞子について”double oospore”を有する 本種より菌糸の最大幅が大きい 本種よりPCA 25°Cでのコロニーの生長が遅い ITS+Cox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Globisporangium perplexum 遊走子嚢が末端生または節間生 造卵器に装飾を欠く 卵胞子のサイズの範囲が重なる 卵胞子が非充満性 卵胞子の壁厚の範囲が重なる 造精器が雌雄同菌糸性 最小生長温度が類似している ITS+Cox1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくオランダなどに分布する 本種と異なり遊走子嚢がほとんどの場合類球形~球形で時に卵状~倒洋梨形ではなく球形、長形 本種と異なり造卵器が側枝の末端に生じる 本種と異なり生育適温が30°Cではなく22°C 本種と異なり最大生長温度が39°Cではなく32°C 本種よりPCA 25°Cでのコロニーの生長が遅い ITS+Cox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される