(仮訳)ランと関係を持つSebacina vermiferaの菌株の分子および表現型の特徴づけと新種Piriformospora williamsiiの記載
Basiewicz, M. et al., 2012. Molecular and phenotypic characterization of Sebacina vermifera strains associated with orchids, and the description of Piriformospora williamsii sp. Fungal Biology. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1878614611002261 [Accessed February 8, 2014].
【R3-00371】2014/02/08投稿

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3行まとめ

分子系統解析、ゲノムサイズ推定、酵素アッセイなどの多相分類学的アプローチにより、形態が互いに非常に類似したロウタケ目菌類の7菌株の検討を行った。
これらの菌株の種レベルでの分類にあたって、TEFが有用なマーカーとして用いられることが示唆された。
また、Piriformospora williamsiiを新種記載するとともに、Piriformospora属菌にさらなる未記載種が存在することを示した。
Australia: New South Wales

(新種)

Piriformospora williamsii A. Zuccaro & M. Weis
語源…タイプ菌株を分離したPhilip G. Williamsに献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Piriformospora indica
プロテアーゼ活性が強い
セルラーゼ活性を持つ
ラッカーゼ、ペクチナーゼ活性を持たない
EF1-α+ITS+LSUに基づく分子系統解析でごく近縁
約5.4 Mbの巨大な染色体を1つ持つ
本種よりMEA培地およびゼラチン上での生長速度が遅い
本種と異なりペルオキシダーゼ活性を僅かに持つことがある
EF1-α+ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
PFGEによる染色体のバンドパターンに違いが見られる
Piriformospora vermifera
プロテアーゼ活性が強い
ペクチナーゼ活性を持たないかほとんど持たない
本種と異なりMEA培地での生長が極端に遅い菌株がある
本種と異なりペルオキシダーゼ、ラッカーゼ活性を持つことが多い
本種と異なりセルラーゼ活性を持たないかほとんど持たない
EF1-α+ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
本種と異なり最も小さな1.5 Mbの染色体を欠く菌株がある
PFGEによる染色体のバンドパターンに違いが見られる