2019年6月5日 （仮訳）サクランボ斑点病を引き起こす菌類の分子生物学的特性および病原性 Chethana, KWT. et al., 2019. Molecular characterization and pathogenicity of fungal taxa associated with cherry leaf spot disease. Mycosphere. Available at: http://mycosphere.org/pdf/MYCOSPHERE_10_1_8.pdf [Accessed June 5, 2019] 【R3-06284】2019/6/5投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ 中国北京市においてセイヨウミザクラの葉の斑点病を調査し、分離された菌の形態学的検討および分子系統解析を実施した。 Alternaria prunicola、A. pseudoeichhorniae、Colletotrichum pseudotheobromicola、Epicoccum pseudokeratinophilum、Nothophoma pruniの5新種を記載した。 サクランボ3品種に対して3属9菌株を用いた接種試験を実施し、重症度が品種によって有意に異なることを示した。 中国北京市 （新種） Alternaria prunicola Chethana, Yan, Li & K.D. Hyde 語源…サクラ属に生息する 【よく似た種との区別】 Alternaria pruni 同じサクラ属植物を宿主とする 本種と異なりセイヨウミザクラではなくアンズなどを宿主とする 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子の隔壁数が6-8 Alternaria alternata 中国に分布する 同じセイヨウミザクラを宿主とする 宿主の葉に斑点病を引き起こす ITS+GADPH+RPB2+TEF1-α+Alt-a1に基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子が棍棒形～長棍棒形ではなく倒棍棒形、倒洋梨形、卵状、楕円形 本種と異なり分生子の隔壁数が横3-4、縦0-1ではなく横8、縦および斜め数個 ITS+GADPH+RPB2+TEF1-α+Alt-a1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国北京市 （新種） Alternaria pseudoeichhorniae Chethana, Yan, Li & K.D. Hyde 語源…偽のAlternaria eichhorniae 【よく似た種との区別】 Alternaria jacinthicola ITS+GADPH+RPB2+TEF1-α+Alt-a1に基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子柄のサイズが大きい 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子にごく短い嘴を有する 本種と異なり分生子の隔壁数が横3-7、縦1-2 ITS+GADPH+RPB2+TEF1-α+Alt-a1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Alternaria eichhorniae 形態的に類似している 本種より分生子柄のサイズが大きい 本種より分生子のサイズが僅かに大きい 中国北京市 （新種） Colletotrichum pseudotheobromicola Chethana, Yan, Li & K.D. Hyde 語源…偽のColletotrichum theobromicola 【よく似た種との区別】 Colletotrichum theobromicola 形態的に類似している ITS+GAPDH+CHS-1+ACT+TUB2に基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子のサイズが小さい 本種より付着器のサイズが小さい ITS+GAPDH+CHS-1+ACT+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国北京市 （新種） Nothophoma pruni Chethana, Yan, Li & K.D. Hyde 語源…サクラ属の 【よく似た種との区別】 Nothophoma quercina 中国に分布する 同じセイヨウミザクラを宿主とする 宿主の葉に斑点病を引き起こす nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子のサイズが僅かに大きい 本種と異なり分生子が無色ではなく褐色 本種と異なり分生子が円筒形～倒卵状または長楕円形ではなく類球形～卵形～鈍頭 nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国北京市 （新種） Epicoccum pseudokeratinophilum Chethana, Yan, Li & K.D. Hyde 語源…偽のEpicoccum keratinophilum 【よく似た種との区別】 Epicoccum keratinophilum 形態的に類似している nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり厚壁胞子を欠く nrLSU+ITS+RPB2+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される （その他掲載種） Alternaria alternata (Fr.) Keissl. 【よく似た種との区別】 Alternaria prunicola 中国に分布する 同じセイヨウミザクラを宿主とする 宿主の葉に斑点病を引き起こす ITS+GADPH+RPB2+TEF1-α+Alt-a1に基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり分生子が倒棍棒形、倒洋梨形、卵状、楕円形ではなく棍棒形～長棍棒形 本種と異なり分生子の隔壁数が横8、縦および斜め数個ではなく横3-4、縦0-1 ITS+GADPH+RPB2+TEF1-α+Alt-a1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される （その他掲載種） Colletotrichum aenigma B.S. Weir & P.R. Johnst. （その他掲載種） Nothophoma quercina (Syd. & P. Syd.) Qian Chen & L. Cai （その他掲載種） Stagonosporopsis citrulli M.T. Brewer & J.E. Stewart