(仮訳)新種Discosia ravennicaの形態-分子特性およびSporocadus rosigenaの新宿主記録
Bundhun, D. et al., 2021. Morpho-molecular characterization of Discosia ravennica sp. nov. and a new host record for Sporocadus rosigena. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/60662/download/pdf/ [Accessed May 3, 2021] 【R3-08377】2021/5/3投稿

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3行まとめ

イタリアにおいて枯れ葉に生じた2種の菌を検討し、うちナシ属植物の葉に生じた1種をDiscosia ravennicaとして新種記載した。
本種は形態的に類似するD. neofraxineaと独自の系統において姉妹群を形成したが、新属を設けるには明確な形質が十分でなかった。
別の種をSporocadus rosigenaと同定し、本種をセイヨウヒイラギガシから初めて報告した。
Italy, Province of Ravenna [RA], Oriolo dei Fichi-Faenza

(新種)

Discosia ravennica Bundhun, Jeewon, Camporesi, J.C. Kang & K.D. Hyde
語源…ラヴェンナの
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【よく似た種との区別】
Discosia fraxinea
ヨーロッパに分布する
同じバラ科植物に生じる
分生子果が扁平
分生子果が1-2室
分生子が舟形~類円筒形
分生子の各細胞の長さが不等
分生子の隔壁数が3
本種と異なりイタリアではなくオーストリア、フランス、ドイツ、米国などに分布する
本種と異なりナシ属ではなくザイフリボク属、サンザシ属、トネリコ属、ヤマナラシ属、ナナカマド属植物などに生じる
本種と異なり分生子果が表在性ではなく破出性
本種より分生子形成細胞の幅が広い
本種と異なり分生子形成細胞が類円筒形~長アンプル形ではなく類円筒形~瓶形またはアンプル形
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり”basal stroma”が多角菌糸組織ではなく矩形菌糸組織からなる
Discosia neofraxinea
イタリアに分布する
植物の葉に生じる
分生子果が表在性
分生子果が球状でない
分生子の各細胞の長さが不等
分生子の隔壁数が3
nrLSU+ITS+β-tub+rpb2に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードAに含まれる)
本種と異なりナシ属ではなくブナ属植物に生じる
本種と異なり分生子果が扁平でない
本種と異なり分生子果が1-2室でない
本種より分生子形成細胞の幅が広い
本種と異なり分生子形成細胞が類円筒形~長アンプル形ではなく円筒形
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり”basal stroma”が多角菌糸組織ではなく矩形菌糸組織からなる
nrLSU+ITS+β-tub+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Sporocadus rosigena F. Liu, L. Cai & P.W. Crous
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