(仮訳)ブラジルにおいてタバコから分離された新種Phytophthora gloveraの形態および分子の特性
Abad, ZG. et al., 2011. Morphological and molecular characterization of Phytophthora glovera sp. nov. from tobacco in Brazil. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/103/2/341.short [Accessed October 25, 2015].
【R3-02320】2015/10/26投稿

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3行まとめ

1990年代からブラジルで発生している栽培タバコの病害の調査において分離された卵菌の一種を検討し、Phytophthora gloveraとして新種記載した。
本種は広範に知られているタバコの病原菌であるP. nicotianaeとは大きく異なり、分子系統解析ではクレード2に含まれた。
本種は接種試験で根腐れおよび矮化症状の原因菌であることが示された。
Brazil, Santa Catarina state near Chapeco

(新種)

Phytophthora glovera Z.G. Abad & H.D. Shew
語源…最初の発見者であるDerald Glover氏に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Phytophthora capsici
ITS、EF1-α、β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁(同じクレード2に含まれる)
本種と異なりブラジルではなく米国などに分布する
本種と異なりタバコではなくキュウリなどを宿主とする
本種と異なり造精器が側着性および底着性ではなく常に底着性
本種と異なりホモタリックではなくヘテロタリックである
ITS、EF1-α、β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytophthora multivora
遊走子嚢が卵形
遊走子嚢に2つまでの乳頭突起を有する
ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁(同じクレード2に含まれる)
本種と異なりブラジルではなくオーストラリアに分布する
本種と異なりタバコではなくEucalyptus gomphocephalaなど17種が宿主として知られている
本種と異なり卵胞子が非充満性ではなくほとんどの場合充満性
本種と異なり造精器として側着性および底着性の両方がしばしば認められるのではなく主に側着性で稀に底着性
ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される