(仮訳)イタリア最南のLeccinum cyaneobasileucum var. brunneogriseolumの記録の形態および分子による確定
Gelardi, M. & Costanzo, F. 2021. Morphological and molecular confirmation for the southernmost Italian record of Leccinum cyaneobasileucum var. brunneogriseolum (Boletaceae, Boletales). RMR Boll. AMER. Available at:  https://www.researchgate.net/profile/Matteo-Gelardi/publication/351873093_Morphological_and_molecular_confirmation_for_the_southernmost_Italian_record_of_Leccinum_cyaneobasileucum_var_brunneogriseolum_Boletaceae_Boletales/links/6148239d519a1a381f6fd0ff/Morphological-and-molecular-confirmation-for-the-southernmost-Italian-record-of-Leccinum-cyaneobasileucum-var-brunneogriseolum-Boletaceae-Boletales.pdf [Accessed September 28, 2021] 【R3-08823】2021/9/28投稿

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3行まとめ

イタリア中部、ラツィオ州からLeccinum cyaneobasileucum var. brunneogriseolumを報告した。
本報告は本変種のイタリアにおける最も南からの報告となり、初の分子同定の例となった。
また、系統的根拠を基にFumosa亜節を節に昇格させた。

(ラツィオ州新産種)

Leccinum cyaneobasileucum var. brunneogriseolum (Lannoy & Estadès) Lannoy & Estadès
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【よく似た種との区別】
Leccinum scabrum(ヤマイグチ)
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(誤同定の例がある)
gapdh遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本変種より乾燥した場所に生じる
本変種より子実体のサイズが通常大きい
本変種より傘の直径が大きい
本変種と柄表面の性状が異なる
本変種と柄組織の変色が異なる
本変種と異なり傘表皮に”cylindrocysts”を欠くか時に有する
本変種より柄シスチジアが通常長い
本変種と異なり柄シスチジアがほとんどの場合棍棒形
gapdh遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leccinum scabrum var. melaneum
ヨーロッパに分布する
gapdh遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本変種と異なり傘が非常に暗色の褐色
本変種と異なり柄が帯灰色~帯褐色で基部が帯青緑色でない
本変種と異なり柄が広棍棒形
本変種と異なり柄表面が密で粗い帯黒色の小鱗片に覆われる
本変種と異なり傘表皮に”cylindrocysts”を欠く
gapdh遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leccinum variicolor(アオネノヤマイグチ)
ヨーロッパに分布する
gapdh遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本変種と異なり傘表面が粉状ではなく暗褐色、セピア褐色~帯黒褐色のまだら模様をあらわし、しばしば類白色、ベージュ色~淡い帯黄褐色の斑点を生じる
本変種より柄の腺点が粗く、孤立しており暗褐色~帯黒色
本変種と異なり柄基部の肉が乾燥すると帯黄色になる
本変種より肉が露出すると強く赤変する
本変種より担子胞子の平均長が短い
本変種より担子胞子のQm値が小さい
本変種より柄シスチジアのサイズが大きい
gapdh遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leccinum schistophilum
ヨーロッパに分布する
gapdh遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本変種と異なり酸性ではなく塩基性(石灰質)土壌に生じる
本変種より傘が淡色でクリーム黄褐色、黄褐灰色~淡黄褐色
本変種より柄表面の小鱗片が粗く、老成すると帯黒色になる
本変種より担子胞子が短い
本変種より担子胞子の幅が僅かに広い
本変種より担子胞子のQm値が小さい
本変種と異なり傘表皮菌糸に通常プラーク状の色素結晶を伴う
本変種と異なり傘表皮に”cylindrocysts”を欠く
本変種より柄シスチジアの幅が広い
本変種と異なり柄シスチジアが主に小嚢状
gapdh遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leccinum rotundifoliae
ヨーロッパに分布する
同じカバノキ属樹木と関係を持つ
傘の直径の範囲が重なる
gapdh遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本変種と異なり冷涼な気候に限って分布する
本変種より子実体のサイズが小さい
本変種より子実体の形状がずんぐりとしている
本変種より傘が通常淡色で淡い帯黄褐色~帯黄褐色
本変種と異なり傘表面がしばしば微細に~粗く亀裂を生じる
本変種より柄が短い
本変種と異なり柄基部が青緑色を帯びない
本変種より担子胞子が短い
本変種より担子胞子の幅が僅かに広い
本変種より担子胞子のQm値が小さい
本変種と異なり傘表皮に”cylindrocysts”を欠く
gapdh遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される