2021年1月9日 (仮訳)形態および分子データにより明らかになったLasiodiplodia theobromaeの隠蔽種的種分化 Alves, A. et al., 2008. Morphological and molecular data reveal cryptic speciation in Lasiodiplodia theobromae. Fungal Diversity. Available at: https://www.fungaldiversity.org/fdp/sfdp/28-1.pdf [Accessed January 9, 2021] 【R3-08037】2021/1/9投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Lasiodiplodia theobromaeと同定された菌を対象に分子系統解析を実施した。 その結果、3つの良好に支持されたクレードを認め、それぞれL. theobromae、新種L. pseudotheobromae、新種L. parvaとして認めた。 これらの種においては分生子のサイズおよび形状、赤色色素産生の有無、10°Cでの生育可能性なども異なっていた。 Costa Rica, San Carlos (新種) Lasiodiplodia pseudotheobromae A.J.L. Phillips, A. Alves & Crous 語源…偽のLasiodiplodia theobromae 【よく似た種との区別】 Lasiodiplodia theobromae 南米、アフリカに分布する 形態的に類似している(同種として扱われていた) 分生子の隔壁数が1 ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりオランダ、ザイール、スリナム、コスタリカではなく米国、ニューギニア、タンザニア、カナダ、南アフリカ、メキシコ、ウガンダ、アルゼンチンなどに分布する 本種と異なりバラ属、ミカン属、キバナヨウラク属、アカシア属ではなくワニナシ属、バショウ属、ココヤシ属、トウモロコシ属、ブドウ属、マツ属、ハマゴウ属植物などから分離される 本種より分生子の成熟時のサイズが小さい 本種と異なり分生子が楕円形ではなく基部にかけて強く先細りになる 本種と異なりPDA 35°Cで赤色色素を産生するという特徴を欠く 本種と異なり10°Cで生育不能 ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lasiodiplodia parva 南米に分布する 形態的に類似している(同種として扱われていた) 分生子の隔壁数が1 PDA 35°Cで赤色色素を産生する ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりオランダ、ザイール、スリナム、コスタリカではなくスリランカ、コロンビアに分布する 本種と異なりバラ属、ミカン属、キバナヨウラク属、アカシア属ではなくカカオ属植物や畑地土壌などから分離される 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり10°Cで生育不能 ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Colombia, Dep. Meta, Villavicencio (新種) Lasiodiplodia parva A.J.L. Phillips, A. Alves & Crous 語源…小さな(分生子のサイズから) 【よく似た種との区別】 Lasiodiplodia pseudotheobromae 南米に分布する 形態的に類似している(同種として扱われていた) 分生子の隔壁数が1 PDA 35°Cで赤色色素を産生する ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりスリランカ、コロンビアではなくオランダ、ザイール、スリナム、コスタリカに分布する 本種と異なりカカオ属植物や畑地土壌ではなくバラ属、ミカン属、キバナヨウラク属、アカシア属植物などから分離される 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり10°Cで生育可能 ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lasiodiplodia theobromae 南米に分布する 形態的に類似している(同種として扱われていた) 分生子の隔壁数が1 10°Cで生育不能 ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりスリランカ、コロンビアではなく米国、ニューギニア、タンザニア、カナダ、南アフリカ、メキシコ、ウガンダ、アルゼンチンに分布する 本種と異なりカカオ属植物や畑地土壌ではなくワニナシ属、バショウ属、ココヤシ属、トウモロコシ属、ブドウ属、マツ属、ハマゴウ属植物などから分離される 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なりPDA 35°Cで赤色色素を産生するという特徴を欠く ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Lasiodiplodia theobromae (Pat.) Griffon & Maubl. 【よく似た種との区別】 Lasiodiplodia pseudotheobromae 南米、アフリカに分布する 形態的に類似している(同種として扱われていた) 分生子の隔壁数が1 ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国、ニューギニア、タンザニア、カナダ、南アフリカ、メキシコ、ウガンダ、アルゼンチンなどではなくオランダ、ザイール、スリナム、コスタリカに分布する 本種と異なりワニナシ属、バショウ属、ココヤシ属、トウモロコシ属、ブドウ属、マツ属、ハマゴウ属などではなくバラ属、ミカン属、キバナヨウラク属、アカシア属植物から分離される 本種より分生子の成熟時のサイズが大きい 本種と異なり分生子が基部にかけて強く先細りになるのではなく楕円形 本種と異なりPDA 35°Cで赤色色素を産生する 本種と異なり10°Cで生育可能 ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lasiodiplodia parva 南米に分布する 形態的に類似している(同種として扱われていた) 分生子の隔壁数が1 10°Cで生育不能 ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国、ニューギニア、タンザニア、カナダ、南アフリカ、メキシコ、ウガンダ、アルゼンチンではなくスリランカ、コロンビアに分布する 本種と異なりワニナシ属、バショウ属、ココヤシ属、トウモロコシ属、ブドウ属、マツ属、ハマゴウ属植物などではなくカカオ属植物や畑地土壌から分離される 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なりPDA 35°Cで赤色色素を産生する ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される