(仮訳)Pseudoclitocybe属に近縁なトリコロマトイド・クレードの新属Musumecia
Vizzini, A., Contu, M. & Ercole, E., 2011. Musumecia gen. nov. in the Tricholomatoid clade (Basidiomycota, Agaricales) related to Pseudoclitocybe. Nordic Journal of Botany. Available at: http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1756-1051.2011.01169.x/full [Accessed August 2, 2014].
【R3-00966】2014/08/03投稿

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3行まとめ

フランス産の新種Musumecia bettlachensisを基準種とする単型属、Musumeciaを提唱した。
本属菌は子実体がカヤタケ/ヌメリガサ型で肉質の偽菌核から生じ、厚い襞が垂生し、襞と柄が暗色に変色する点などで特徴づけられた。
ITS+LSUに基づく分子系統解析で本属はトリコロマトイド・クレードに含まれ、Pseudoclitocybe属と姉妹群を形成した。
France, Alsace, Haut Rhin, Bettlach

(新種)

Musumecia bettlachensis Vizzini & Contu
語源…(属名)イタリアの菌学者で基準種の採集者、Enzo Musumeciに献名/(種小名)ベットラッハ産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Pseudoclitocybe cyathiformis(クロサカズキシメジ)
担子器が細長い
担子胞子の表面が平滑
担子胞子がシアノフィリックでない
シスチジアを欠く
子実層托実質が並列型
傘表皮が平行菌糸被状
子実体(柄の基部を除く)にクランプを欠く
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が叢生しない
本種と異なり子実体が偽菌核状の菌糸体塊から生じない
本種と異なり子実体がカヤタケ/ヌメリガサ型ではなくカヤタケ型
本種と異なり傘が凹む
本種と異なり襞が明色でない
本種と異なり襞が厚くない
本種と異なり襞が暗色に変色しない
本種と異なり柄が暗色に変色しない
本種と異なり担子胞子が非アミロイドではなくアミロイド
本種と異なり菌糸体にクランプを持つ
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(類似度が十分に低い)
Pseudoclitocybe expallens
担子器が細長い
担子胞子の表面が平滑
担子胞子がシアノフィリックでない
シスチジアを欠く
子実層托実質が並列型
傘表皮が平行菌糸被状
子実体(柄の基部を除く)にクランプを欠く
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が叢生しない
本種と異なり子実体が偽菌核状の菌糸体塊から生じない
本種と異なり子実体がカヤタケ/ヌメリガサ型ではなくカヤタケ型
本種と異なり傘が凹む
本種と異なり襞が明色でない
本種と異なり襞が厚くない
本種と異なり襞が暗色に変色しない
本種と異なり柄が暗色に変色しない
本種と異なり担子胞子が非アミロイドではなくアミロイド
本種と異なり菌糸体にクランプを持つ
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(類似度が十分に低い)
Lyophyllum conglobatum
子実体が偽菌核状の塊から生じる
本種と異なり子実体が白色系ではなく灰色~灰褐色
本種と異なり担子器に酢酸カーミン染色性顆粒を含む
本種と異なり担子胞子が類扁桃形~楕円形ではなく球形
本種と異なりクランプを持つ