(仮訳)オーストリア東部産のFilipedes節の新種、Mycena dobraensis
Robich, G. & Hausknecht, A., 2008. Mycena dobraensis, a new species of section Filipedes (Agaricales, Tricholomataceae) from Eastern Austria. Österreichische Zeitschrift für Pilzkunde. Available at: http://www.zobodat.at/web4beta/pdf/OestZPilz_17_0041-0046.pdf [Accessed August 29, 2017].
【R3-04342】2017/08/29投稿

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3行まとめ

オーストリアにおいて採集された菌を検討し、Mycena dobraensisとして新種記載した。
本種は腐朽の進んだ広葉樹の材に発生し、顕微鏡的形質からFilipedes節に置かれた。
本種は類似種のM. graminicolaM. phoenicis-canariensisとは肉眼的形態や顕微鏡的形態が異なっていた。
Austria, Niederösterreich, Krems (Land), Rastenfeld, Naturwald Dobra

(新種)

Mycena dobraensis Robich & Hauskn.
語源…Dobra産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Mycena graminicola
本種と異なり広葉樹の腐朽材ではなく地上および腐朽草本の残渣および根から発生する
本種と異なり子実体が類叢生~群生する
本種と異なり傘が黄色~黄褐色で退色すると淡い黄褐類白色なのではなく”clear brown”、”watery clear brown”~汚褐色
本種より襞の数が少ない
本種と異なり襞が初め帯黄色、のちに肉色を帯びるのではなく白色でのちに淡灰白色
本種と異なり柄が黄色で基部にかけて汚黄色または帯褐灰色なのではなく淡灰白色または”watery grey”
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が広楕円形、時に類扁桃形ではなく球形~広楕円形
本種より柄シスチジアの幅が広い
Mycena phoenicis-canariensis
傘表皮の菌糸の突起が分岐することがある
本種と異なりオーストリアではなくフランスなどに分布する
本種と異なり広葉樹の腐朽材ではなくカナリーヤシの生木の幹やQuercus ilexの腐朽材などに発生する
本種と異なり傘が黄色~黄褐色で退色すると淡い黄褐類白色なのではなく類白色~褐色で非常に透明感がある
本種と異なり傘縁部に永く暗色の半透明条線を有する
本種より襞の数が少ない
本種と異なり襞が初め帯黄色、のちに肉色を帯びるのではなく白色~類白色
本種と異なり柄が黄色で基部にかけて汚黄色または帯褐灰色なのではなく頂部が”watery whitish”または”watery greyish”でのちに紫灰色や灰色を帯びる
本種より担子胞子の幅が広い
本種と異なり担子胞子が広楕円形、時に類扁桃形ではなく類球形~広楕円形
本種より傘表皮の菌糸の最大幅が大きい
本種より傘表皮の菌糸表面の突起が長い
Mycena pinus-rigidae
傘表皮の菌糸の突起が分岐することがある
本種と異なり広葉樹の腐朽材ではなく地上、針葉リター、草本などに発生する
本種と異なり傘が黄色~黄褐色で退色すると淡い黄褐類白色なのではなく帯赤褐色または暗褐色で中央部が煤色~帯黒色
本種と異なり傘にやや中丘を有する
本種より襞の数が少ない
本種と異なり襞が薄い
本種と異なり襞が初め帯黄色、のちに肉色を帯びるのではなく桃灰色およびクリーム灰色で縁部が白色
本種と異なり襞が直生ではなく偽襟帯をなし、垂生して小歯を有する
本種と異なり柄が黄色で基部にかけて汚黄色または帯褐灰色なのではなく褐赤色でのちに”watery dark brown”
本種と異なり肉にヨードホルム臭がある
本種より担子器のサイズが大きい
本種と異なり担子器が4胞子性ではなく2または4胞子性
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が広楕円形、時に類扁桃形ではなく類球形~楕円形
本種より縁シスチジアが短い
本種より縁シスチジアの幅が広い
本種より側シスチジアのサイズが小さい
本種より傘表皮の菌糸表面の突起が長い
本種より柄表皮の菌糸の最大幅が狭い
Mycena rebaudengoi
本種と異なり広葉樹の腐朽材ではなく葉、枝、地上などに発生する
本種と異なり子実体が群生ではなく束生する
本種より傘直径が小さい
本種と異なり傘が黄色~黄褐色で退色すると淡い黄褐類白色なのではなくクリーム白色~褐白色で桃色を帯び、中央部が暗褐色または帯黒褐色
本種より襞の数が少ない
本種と異なり襞が初め帯黄色、のちに肉色を帯びるのではなく灰白色で淡黄色を帯び、縁部が白色~同色
本種と異なり柄が黄色で基部にかけて汚黄色または帯褐灰色なのではなく”watery grey”で下部が”watery yellow-grey”になる
本種と異なり肉に僅かに大根臭がある
本種より担子胞子の幅が広い
本種より側シスチジアのサイズが大きい
本種より縁シスチジアのサイズが大きい
本種より傘表皮の菌糸の幅が広い
本種より柄シスチジアの幅が広い
Mycena scotina
同じFilipedes節に含まれる
腐朽材に発生する
本種と異なりオーストリアではなくブラジルなどに分布する
本種と異なり子実体が群生ではなく単生する
本種より傘直径が小さい
本種と異なり傘が黄色~黄褐色で退色すると淡い黄褐類白色なのではなくほぼ帯黒褐色
本種と異なり傘表面が白色粉状
本種と異なり傘縁部に条線を欠く
本種より襞の数が少ない
本種と異なり襞が初め帯黄色、のちに肉色を帯びるのではなく白色で灰色を帯びる
本種と異なり襞が直生ではなく垂生し小歯を有する
本種より柄の幅が狭い
本種と異なり柄が黄色で基部にかけて汚黄色または帯褐灰色なのではなくほとんどの部位が帯灰褐色で下部が灰褐色
本種と異なり担子器が4胞子性ではなく2胞子性
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり側シスチジアを欠く
本種より縁シスチジアが短い
本種より傘表皮の菌糸の幅が広い
Mycena austrofilopes
同じFilipedes節に含まれる
縁シスチジアのサイズの範囲が重なる
本種と異なりオーストリアではなくオーストラリアなどに分布する
本種と異なり広葉樹の腐朽材ではなくユーカリ属植物、稀にPinus radiataおよびNothofagus cunninghamiiなどの葉のリターに発生する
本種より傘の最大直径が大きい
本種と異なり傘が黄色~黄褐色で退色すると淡い黄褐類白色なのではなく帯褐橙色または光沢のある褐色~褐色
本種と異なり襞が初め帯黄色、のちに肉色を帯びるのではなく橙白色、橙灰色、帯灰色~帯褐色または褐橙色
本種と異なり襞が直生ではなくしっかりと直生または垂生し弱い小歯を有する
本種と異なり柄が黄色で基部にかけて汚黄色または帯褐灰色なのではなく頂部が淡灰色または橙灰色、基部が光沢のある褐色~帯灰褐色
本種と異なり柄表面が平滑または弱い条線状
本種より担子器のサイズが大きい
本種と異なり担子器が4胞子性ではなく2胞子性
本種より担子胞子が長い
本種と異なり担子胞子が広楕円形で時に扁桃形なのではなく楕円形
本種と異なり側シスチジアを欠く
Mycena austrofilopes var. roseobrunnea
同じFilipedes節に含まれる
本種と異なりオーストリアではなくオーストラリアなどに分布する
本種と異なり傘が黄色~黄褐色で退色すると淡い黄褐類白色なのではなく帯褐橙色、帯灰桃色、または帯赤褐色