(仮訳)チリにおいてサイプレス・アフィッド (Cinara cupressi) に致死性病害を引き起こした新種Neozygites osornensis
Retamal, CM. et al., 2013. Neozygites osornensis sp. nov., a fungal species causing mortality to the cypress aphid Cinara cupressi in Chile. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/105/3/661.short [Accessed April 10, 2015].
【R3-01722】2015/04/10投稿

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3行まとめ

チリ南部においてアブラムシのCinara cupressiおよびC. thujafilinaに致死性病害を起こした病原菌を検討し、Neozygites osornensisとして新種記載した。
本種は同じくアブラムシを宿主とする同属の2種とは菌体、核、一次分生子、毛細管胞子、毛細管のサイズがいずれも小さいことなどで区別された。
また、アブラムシに病原性を有するNeozygites属菌の検索表を掲載した。
Osorno

(新種)

Neozygites osornensis Montalva & Barta
語源…オソルノ産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Neozygites cinarae
同じオオアブラムシ属昆虫を宿主とする
接合胞子のサイズが類似している
接合胞子が楕円形
接合胞子の胞子上壁が平滑
分生子柄が分枝しない
仮根を欠く
本種と異なりチリではなくヨーロッパ(スイス、オーストリア、スロバキアなど)に分布する
本種より菌体のサイズが大きい
本種と異なり菌体の核の数が(3-)7(-12)ではなく4-5
本種より菌体の核のサイズが大きい
本種より一次分生子のサイズが大きい
本種より一次分生子由来毛細管胞子のサイズが大きい
本種より一次分生子由来毛細管胞子の長さ/直径の値が小さい
本種と異なり一次分生子由来毛細管胞子が狭く細長い三日月形~ブーメラン形ではなく扁桃形
本種より一次分生子由来毛細管胞子の毛細管が長い
本種より休眠胞子の長さ/直径の値が小さい
Neozygites turbinata
同じアブラムシ科昆虫を宿主とする
接合胞子が楕円形
接合胞子の胞子上壁が平滑
発芽毛細管胞子が狭く細長い形状
仮根を欠く
本種と異なりチリではなくイスラエル、スイス、スロバキアに分布する
本種と異なりオオアブラムシ属ではなくTuberolachnus属昆虫を宿主とする
本種より菌体のサイズが大きい
本種と異なり菌体の核の数が(3-)7(-12)ではなく9-10
本種より菌体の核のサイズが大きい
本種より一次分生子の直径が大きい
本種より一次分生子の長さ/直径の値が小さい
本種と異なり一次分生子に倒卵形(未熟時)と洋独楽形(成熟時)の二型がある
本種と異なり一次分生子の核の数が(3-)6(-8)ではなく5
本種より発芽毛細管胞子が長い
本種より発芽毛細管胞子の直径が小さい
本種より発芽毛細管胞子の長さ/直径の値が大きい
本種より発芽毛細管胞子の毛細管が短い
本種と異なり一次分生子由来毛細管胞子が確認されていない

※このほか、Neozygites cinaraeの宿主としてCinara piceaeを初めて報告した。