2020年7月13日 （仮訳）一年生、1菌糸型の子実体を有する多孔菌の新種および北欧における稀産種 Niemelä, T. et al., 2004. New and in North Europe rare polypore species (Basidiomycota) with annual, monomitic basidiocarps. Karstenia. Available at: http://adlignum.com/wp-content/uploads/2018/01/P6_Niemel%C3%A4@al2004.pdf [Accessed July 13, 2020] 【R3-07496】2020/7/13投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ トウヒ属樹木の材に発生したPostia balsaminaおよびP. persicinaの2新種を記載した。 前者はフィンランドおよびスウェーデンに分布し、子実体が白色肉質でほぼ背着生であり、後者は橙赤色傘状で孔口面が白色であることなどで特徴づけられた。 また、フィンランドからP. luteocaesiaを報告した。 Finland, Kittilän Lappi, Kolari, Äkäslompolo, north of Kesänkijärvi （新種） Postia balsamina Niemelä & Y.C. Dai 語源…Postia balsamea類似の 【よく似た種との区別】 Postia balsamea（トドマツオオウズラタケ） ヨーロッパに分布する トウヒ属樹木に発生する 担子胞子が楕円形 シスチジアが錐形 菌糸構成が1菌糸型 本種と異なりドイツ、スイス、チェコ、米国、中国などにおける分布が知られている 本種と異なりサンザシ属、ヤマナラシ属、マツ属、ツガ属などに発生する 本種と肉眼的形態がほとんど類似していない 本種より孔口のサイズが小さい 本種より担子胞子が短い 本種ほどシスチジアが顕著に突出しないように見える 本種ほどシスチジアの先端が尖らない 本種ほどシスチジアの結晶が規則的でない 本種ほど菌糸のアミロイド性が強くない 本種ほど菌糸のアミロイド性が規則的でない Postia undosa（ミヤマオシロイタケ） 子実体が白色 子実体が多汁のゴム状で屈曲性 本種より子実体のサイズが小さい Climacocystis borealis（エゾタケ） 針葉樹に発生する 担子胞子の形状が類似している シスチジアの形状が類似している 菌糸構成が1菌糸型 本種と異なり褐色腐朽菌ではなく白色腐朽菌である 本種と異なり子実体が最終的に傘状になる 本種と異なり子実体が肉質で軟らかい繊維質なのではなく頑丈で強い繊維質 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なり孔口が規則的な多角形ではなくしばしば屈曲する Oligoporus sericeomollis 形態的に類似している（本種の若い標本が混同されるおそれがある） 担子胞子の形態がかなり類似している シスチジアを有する 菌糸構成が1菌糸型 菌糸がかなり厚壁 菌糸にクランプを有する 本種ほど子実体が厚くない 本種ほど子実体ががっしりとしていない 本種ほどシスチジアが円錐形でない 本種ほどシスチジアが顕著に結晶に覆われない Finland, Kittilän Lappi, Kolari, Äkäslompolo, Varkaankuru （新種） Postia persicina Niemelä & Y.C. Dai 語源…桃色の（子実体上面の色から） 【よく似た種との区別】 Tyromyces kmetii 子実体が橙色または帯赤色 本種と異なりトウヒ属樹木ではなく落葉樹に生じる 本種より担子胞子の幅が広い Postia guttulata（シミガタセンベイタケ） 本種と異なり子実体が活発に生長する時に豊富な小滴を生じる 本種と異なり子実体が赤色を帯びない 本種より子実体が乾燥時はっきりと黄色くなる 本種と異なり子実体が扁平、扇形または棚状で基部が狭窄する （その他掲載種） Postia balsamea (Peck) Jülich トドマツオオウズラタケ 【よく似た種との区別】 Postia balsamina ヨーロッパに分布する トウヒ属樹木に発生する 担子胞子が楕円形 シスチジアが錐形 菌糸構成が1菌糸型 本種と異なりドイツ、スイス、チェコ、米国、中国などにおける分布が知られていない 本種と異なりサンザシ属、ヤマナラシ属、マツ属、ツガ属などにおける発生が知られていない 本種と肉眼的形態がほとんど類似していない 本種より孔口のサイズが大きい 本種より担子胞子が長い 本種よりシスチジアが顕著に突出するように見える 本種よりシスチジアの先端が尖る 本種よりシスチジアの結晶が規則的 本種より菌糸のアミロイド性が強い 本種より菌糸のアミロイド性が規則的 （その他掲載種） Postia luteocaesia (A. David) Jülich 【よく似た種との区別】 Postia caesia（アオゾメタケ） 担子胞子の幅が非常に狭い 担子胞子が帯青灰色 菌糸構成が1菌糸型 菌糸が僅かに厚壁