(仮訳)ギアナ楯状地におけるカレエダタケ属の新種および分布記録と新熱帯の低地に産する分類群の検索表
Uehling, JK. et al. 2012. New species and distribution records for Clavulina (Cantharellales, Basidiomycota) from the Guiana Shield, with a key to the lowland neotropical taxa. Fungal biology. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1878614612001675 [Accessed July 4, 2015].
【R3-01978】2015/07/04投稿

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3行まとめ

ガイアナにおいて採集されたカレエダタケ属菌を検討し、Clavulina rosirameaなど3種を新種記載した。
また、1856年にブラジルのアマゾンにおける採集記録が1件あるのみのC. cirrhataをガイアナにおいて発見、報告した。
新熱帯低地におけるカレエダタケ属の既知種全種を含む検索表を掲載した。
Guyana, Region 8 Potaro-Siparuni, -3 km southwest of base camp in Dicymbe plot 3

(新種)

Clavulina rosiramea Uehling, T.W. Henkel & Aime
語源…桃色の枝の
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【よく似た種との区別】
Clavulina puiggarii
新熱帯低地に分布する
子実体が珊瑚形
子実層面が淡桃色
本種と異なり子実体が橙色を帯びない
本種と異なり柄が帯橙褐色ではなく類白色~淡桃色
Clavulina castaneipes(ケアシホウキタケ)
子実層面が淡桃色
本種と異なり柄が帯橙褐色ではなく類白色~淡桃色
Clavulina kunmudlutsa
ガイアナに分布する
子実体が珊瑚形
柄が橙色
本種より子実体の丈がずっと高い
本種と異なり子実層面が成熟すると淡桃色ではなく帯灰橙色
本種と異なり子実体がほとんど分枝しないのではなく盛んに分枝する
Clavulina panurensis
新熱帯低地に分布する
子実体が珊瑚形
本種と異なりガイアナではなくブラジルに分布する
本種と異なり子実体がほとんど分枝しないのではなく4-5回分枝する
本種と異なり子実層面が成熟すると淡桃色ではなく帯黄褐橙色
Guyana, Region 8 Potaro-Siparuni (Pakaraima Mountains, Upper Potaro River Basin, within a 10 km radius of base camp, 2 km southeast of base camp in vicinity of D. corymbosa plot 2

(新種)

Clavulina guyanensis Uehling, T.W. Henkel & Aime
語源…ガイアナ産の
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【よく似た種との区別】
Clavulina tepurumenga
同所的に分布する(ガイアナ)
子実体が灰色
子実体が珊瑚形
rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が単生または対になって生じるのではなく常に叢生する
本種より子実体の丈が通常高い(幅も広いことがある)
本種と異なり柄がワイン褐色を帯びない
rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Clavulina pakaraimensis
同所的に分布する(ガイアナ)
子実体が珊瑚形
rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が単生または対になって生じるのではなく小規模に群生する
本種より子実体の丈が短い
本種と異なり柄が帯ワイン褐色ではなく肉褐色
rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Clavulina urnigerobasidiata
子実体の肉眼的形態が類似している
本種と異なりガイアナではなくニュージーランドに分布する
本種と異なりシスチジアを欠くのではなく常に有する
Clavulina mutabilis
子実体が分枝する
子実層面が帯紫灰色
本種と異なりガイアナではなく米国に分布する
本種と異なり柄が帯ワイン褐色ではなく白色
本種より担子器が短い
Guyana, Region 8 Potaro-Siparuni, 1-2 km southeast of base camp

(新種)

Clavulina pakaraimensis Uehling, T.W. Henkel & Aime
語源…パカライマ(山地)産の
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【よく似た種との区別】
Clavulina tepurumenga
同所的に分布する(ガイアナ)
子実体が叢生する
子実体が灰色
子実体が盛んに分枝する
rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が小規模に群生するのではなく叢生する
本種より子実体の丈が常に高い
本種と異なり子実層面が帯桃灰色ではなく帯紫灰色
本種と異なり柄が肉褐色~帯桃灰色ではなく帯灰褐色
本種と異なり担子器が2-4胞子性ではなく2胞子性
rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Clavulina ornatipes
rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりガイアナではなく米国などに分布する
本種と異なり子実体が帯黒褐色
本種より担子器が短い
rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Clavulina complanata
子実体が鮭肉色
本種と異なりガイアナではなくオーストラリアに分布する
本種と異なり柄に褐色を帯びない
本種より担子胞子が短い
Clavulina cinerea(ハイイロカレエダタケ)
子実体が類白色~灰色
子実体が盛んに分枝する
rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりガイアナではなく北半球温帯に分布する
本種と異なり子実体が桃色を全く帯びない
本種と異なり柄が肉褐色~帯桃灰色ではなくクリーム色
rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Clavulina guyanensis
同所的に分布する(ガイアナ)
子実体が珊瑚形
rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が小規模に群生するのではなく単生または対になって生じる
本種より子実体の丈が長い
本種と異なり柄が肉褐色ではなく帯ワイン褐色
rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(ガイアナ新産種)

Clavulina cirrhata (Berk.) Corner
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【よく似た種との区別】
Clavulina cristata
子実体が大型
子実体がほぼ白色
子実体が盛んに分枝する
rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりブラジルおよびガイアナではなく北半球温帯に分布する
本種と異なり子実層面が淡い橙クリーム色を帯びない
本種より担子胞子が長い
rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Clavulina rugosa(カレエダタケ)
子実体が大型
子実体がほぼ白色
子実体が盛んに分枝する
本種と異なりブラジルおよびガイアナではなく北半球温帯に分布する
本種と異なり子実層面が淡い橙クリーム色を帯びない
本種より担子胞子が長い
Clavulina alta
子実体が大型
子実体が白色系
本種と異なりブラジルおよびガイアナではなくネパールに分布する
本種と異なり子実層面が成熟しても橙クリーム色を帯びない
本種より担子胞子が顕著に長い